乾燥肌の対策【医師監修】基本のケアと生活習慣改善でうるおいアップ

普通のお肌は、肌の水分と油分のバランスがよく、肌荒れが起きにくい状態。対する乾燥肌は、カサつきやかゆみに悩まされるだけでなく、肌のバリア機能も低下しているため敏感で、肌荒れの悩みも尽きません。
そんな乾燥肌の方がうるおいのある美肌に近づくためには、丁寧な保湿対策が必要です。先回りして乾燥予防を行うことや、保湿を適切に行うことで健やかな肌を保つことができます。
ここでは乾燥肌の方が肌を正しくケアするためのコツやスキンケアアイテムの選び方などをご紹介していきます。

乾燥肌 対策

乾燥肌の特徴と原因

乾燥肌の方のお悩みでよく聞くのは、カサカサやゴワつき、粉吹き…などの肌トラブル。乾燥肌は肌のバリア機能が低下し、刺激を受けやすい状態なので、肌荒れも引き起こしがち。乾燥肌ケアを始める前に、まずは乾燥肌の特徴と原因を探っていきましょう。

乾燥肌の特徴

乾燥肌とは、肌に本来必要な水分や油分が不足している状態の肌です。
ドライスキンとも呼ばれ、肌表面の水分量が不十分で乾いているのが特徴です。乾燥により肌が本来備えているはずのバリア機能が低下しているため、角質層のうるおいが失われてしまった結果、皮膚の表面がカサついたり、小じわやかゆみ、赤みなどの症状に悩まされることもあります。

乾燥肌になる原因

乾燥肌を引き起こす原因はさまざまありますが、主なものは次の3つです。思い当たるフシのある方も多いのではないでしょうか。

乾燥スパイラル

うるおい不足

肌表面の水分量が足りていないと感じている方は、毎日のスキンケアを見直す必要があります。
スキンケアが不十分だと肌の水分保持力が下がるため、肌のバリア機能が低下してしまいます。すると、肌表面の水分はどんどん失われ、乾燥が進むだけでなく、肌荒れの原因にもつながっていきます。
肌はもともとNMF(天然保湿因子)と呼ばれる天然の保湿剤と細胞間脂質によってうるおいを蓄えており、それらを皮脂で覆うことで、表皮を乾燥や外部からの刺激から守っています。これを天然の防御層「バリア機能」と呼びます。乾燥肌の方はこのバリア機能が低下してしまっている状態です。

角層内の細胞間脂質が十分に保たれることでバリア機能は向上しますが、天然保湿因子(NMF)は加齢や環境による影響で年々失われてしまいます。
毎日のスキンケアでうるおいを補給して肌のハリが失われないように導き、乾燥しがちになる悪循環を招いてしまわないように、肌が乾く前に乾燥予防を徹底して行うことが重要です。

ホルモンバランスの乱れ

肌が一定のサイクルで新しく生まれ変わることを「ターンオーバー」と呼びます。
「ターンオーバー」は肌の代謝のしくみで、毎日の睡眠や食事、ストレスや日中の活動など、生活習慣が不安定になるとこのターンオーバーのペースの乱れに直結してしまいます。

肌のターンオーバーは女性ホルモンの働きにも大きくかかわっており、ライフスタイルの中でホルモンバランスが乱れると、正常なターンオーバーが行われなくなります。
肌が固くなったり、ゴワゴワしてしまうのも、この肌の生まれ変わりが滞り、古い角質が表面に押し出されにくくなることで、肌に水分を蓄える力が弱くなることが原因です。

紫外線

太陽から降り注ぐ紫外線が与える肌へのダメージは、日焼けだけではありません。
紫外線に含まれるUVA波は肌の奥の真皮まで到達し、肌に潤いを貯めハリを保つ成分に損傷を与えてしまいます。ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチンなどの成分が減少し、真皮に潤いを貯めることができなくなります。
また、紫外線は乾燥を招くだけでなくシワ、たるみにもつながり、老け顔の原因にもなってしまいます。真夏の日中だけでなく、春先や朝夕の紫外線にも油断は禁物です。

乾燥肌の対策【スキンケア・メイク編】

まずは乾いた肌にたっぷりの水分補給が必要です。顔だけでなく身体にも気を配り、乾燥肌には乾燥肌に合ったベストなお手入れをしましょう。

保湿成分配合のアイテムで顔・体を洗う

肌が最も乾燥するのは、洗顔後や入浴後!クレンジングオイルや洗顔料、石けんなどが汚れとともに必要な皮脂まで落としてしまうことで、角質の水分まで減ってしまうからです。

乾燥肌対策として、まずは自分に合った洗浄剤を使いましょう。洗い上がりがしっとりする保湿成分配合の洗顔料やボディソープが数多く販売されているので、必要なうるおいを保ったまま洗うことができ、肌がつっぱりにくいものを選ぶのがおすすめです。
また、顔や体を洗うときは、キメの細かい泡を立てて、優しく洗うことが大切です。強く洗うと、摩擦により肌がダメージを受けてしまうので注意しましょう。

十分に保湿する

もっとも外気にさらされる顔は保湿力のある基礎化粧品で保湿ケアをするのがポイント。ヒアルロン酸、セラミド、プロテオグリカンなど、保湿成分が豊富に配合されたアイテムを選び、長時間うるおいが保たれるように乾燥予防を意識しましょう。

せっかく浸透させた水分が逃げないよう、化粧水のみのケアは避け、油分を含んだクリームなどでしっかりフタをしてあげることが大切。オールインワンアイテムなら、化粧水、美容液、乳液、クリームなどの複数のアイテムを使用しなくても、一本で手軽にお手入れができて楽ちん。時短なうえに肌摩擦の負担も少なくなり一石二鳥です。
顔だけでなく身体も、お風呂上りや寝る前などにボディクリームなどで保湿を徹底しましょう。ひじ、ひざ、かかとなど、乾燥しやすい部位は入念に塗っておくことでしっとり感がキープできます。

乾燥肌は予防で対策!

メディプラスゲルは、乾燥予防のために「13種のアミノ酸」「5種のヒト型セラミド」「スクワラン」などの美容成分を配合。角層から整えることで肌バリアをサポート。外的刺激から肌を守り、1日中肌の乾燥を防いでうるおいに満ちたみずみずしい肌へと導きます。無添加のオールインワンタイプなので、肌摩擦の負担も少なく、パッと簡単にお手入れが可能。顔にも体にもお使いいただけます。
※防腐剤(パラベン・フェノキシエタノール)・石油系界面活性剤・アルコール(エタノール)・合成着色料・鉱物油・合成香料・シリコン不使用

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紫外線対策を徹底する

帽子やサングラス、真夏には日傘なども活用して基本の紫外線対策はばっちり!という方も多いかもしれません。でもやっぱり基本であり、最後の砦でもあるのが日焼け止めクリームやローション。
紫外線は季節を問わず降り注いでいるため、乾燥を気にするなら一年を通して対策を怠らないことが大切です。朝夕の洗濯物の取り入れや、運転中の車内、窓際から差し入る日差しにも要注意。
朝の洗顔後、スキンケアのついでにさっと日焼け止めクリームやローションを塗る習慣をつけると塗り忘れがなくていいでしょう。日々の積み重ねで紫外線対策を怠ると、確実に紫外線ダメージへとつながるため、夏以外にもこまめな日焼け止めの塗布が効果的です。

美容成分配合のメイクアイテムを使う

スキンケアの次はメイク時の乾燥対策にも気を配りましょう。乾燥肌用の保湿成分、美白成分、UVケア成分など、美容成分が豊富に含まれたメイクアイテムも多数販売されています。
下地、ファンデーション、バームなど保湿もできるアイテムを選んで重ねていけば、メイクをしながらスキンケアが可能です。また、メイクの仕上がりも要チェック。粉浮きなどがなくしっとりしていれば、肌のバリア機能がしっかり保たれていることがわかります。
日中、乾燥が気になる箇所はスプレータイプのミストや保湿クリームを塗ると効果的。うるおいを保つと同時に、目元、口元など乾きやすくよれやすい部分もメイク崩れを防ぐことができます。

乾燥肌の対策【生活習慣編】

肌外側の表面だけ乾燥を防ぐのでは十分なケアとは言えません。乾燥肌の原因となる生活習慣も変えて身体の内側からしっとりとした肌になるための、乾燥予防習慣を身につけましょう。

良質な睡眠を取る

睡眠の質が上がると、寝ている間にホルモンバランスが整いやすく、肌のターンオーバーにもよい影響があります。入眠後3時間以内に深い眠りを得ることで、成長ホルモンが新陳代謝を促し、肌のターンオーバーが整いやすくなるのです。
睡眠不足はもってのほかですが、ただ長時間眠るだけで効果的な睡眠がとれるわけでもありません。深い良質な眠りのためには入眠前2~3時間の飲食は避け、スマホなどを見ないようにして体内や目の活動を休ませます。心身ともにリラックスした状態で就寝するとゆったりと眠りに入ることができます。

適度に運動する

適度な運動は血行を良くし、自律神経を活性化する効果があるとされています。自律神経とホルモン分泌は互いに連動しているため、自律神経の働きが良くなると、ホルモンバランスと肌のターンオーバーが整い、健やかな肌を保つことができるのです。

普段運動不足の人は、隙間時間に始めやすい手軽な運動からチャレンジしてみると良いでしょう。軽いウォーキングや、家事をしながらの足踏み、腰ひねりなどの簡単なストレッチなら「ながら運動」で無理なく身体を動かすことができます。

加湿する

エアコンを使用する部屋や乾燥する季節は、積極的に部屋の湿度を保つことも心がけましょう。
風邪などウイルスの活性化を抑制するには50~60%の湿度を保つのが理想とされていますが、肌のうるおいを保つためには、60~65%ほどを目安に考えるとよいでしょう。
メーカーによってはのどや肌のための加湿モードなどが備わった加湿器もありますので、ズボラさんでも簡単に適切な湿度をキープできます。

お風呂はぬるま湯に浸かる

寒い冬は熱いお風呂につかりたくなる人も多いかもしれませんが、実は長風呂は肌にはあまりよくありません。
人間の皮脂は40℃を超えると溶け出してしまう性質があるため、熱いお湯のお風呂に入浴すると水分の蒸発を防いでくれる皮脂膜まで洗い流されてしまいます。乾燥肌が悪化してしまう原因にもなるので、湯船に浸かる際は温度をぬるめに設定し、あまり長時間浸からないように気をつけると良いでしょう。
温泉の場合、硫黄泉やアルカリ泉の温泉に長く入るとお肌がつるつるになりますが、これも表面のピーリング効果によるものなので、その後の乾燥が著しいので気を付けて。

体を洗うときも、洗浄力が強すぎるボディソープは必要な油分まで洗い流してしまうため肌に良くありません。保湿効果のある入浴剤やボディソープを使うと、乾燥予防にも良いですよ。また、身体や顔を洗うときはゴシゴシこすらず、たっぷりの泡でやさしく洗うことも忘れずに。このときも保湿成分が配合されたボディソープを選ぶと、洗いあがりもしっとりとした肌を保てるので安心です。

乾燥肌の対策【季節別】

季節によって洋服を着替えるように、季節に合わせてスキンケアも変えてあげることが大切です。ここではそんな、四季に合わせた乾燥予防の方法をご紹介します。

植物が芽吹く季節。一般的に、紫外線量や花粉の飛散量が増える時季とされています。
外部刺激を受ける機会が増えるので、春のスキンケアのポイントはUVケアや保湿ケアを通じて肌のバリア機能を高めること。スキンケアやメイク用品は、冬場に引き続き高保湿なものを選ぶと安心です。紫外線カット効果のある商品を追加することもお忘れなく。

また、春は進学や進級など変化の多い季節でもあります。環境の変化が心身に影響を与えるとホルモンバランスが乱れ、肌のコンディションに影響するケースもあります。体調やメンタルにも気を配りましょう。

気温が上がり、汗をかきやすい時期。汗が肌への刺激となったり、メイク崩れの原因となったりするため、こまめに汗を拭くことが大切です。皮脂分泌が盛んになりやすいですが、保湿ケアを怠らないようにしましょう。

また、肌が乾燥していないからといって十分なうるおいがあるとは限りません。ベタつきが気になるときも、スキンケアでは化粧水の後に乳液、クリームなどで水分にフタをすることを忘れないようにしましょう。

夏の紫外線によりダメージを受けた肌のケアを十分にすると良いでしょう。
古い角質を取り除くなど“落とす”ケアと、引き続き、紫外線対策、保湿ケアを続けることがポイントです。花粉対策も必要な方は取り入れると良いでしょう。

一段と気温が低下し湿度も低くなるので乾燥予防を徹底すること。
また、紫外線は年中降り注いでいるため、UVケアを継続することも大切です。スノーボード、スキーなどの冬のレジャーシーンでの照り返しにも注意しましょう。

もっと知りたい!乾燥肌対策のQ&A

ここでは、乾燥肌の方の疑問に答えます。自分のお悩みにちかいものを見つけて、毎日のスキンケアの参考にしてみてくださいね。

Q. 全身の乾燥を対策するには?

A. 顔以外の部位も乾燥予防対策をすることで、美肌を保ちやすくなります。
自分の体の中で乾燥しやすい部位を押さえて、毎日の保湿ケアを習慣にすると良いでしょう。
一般的には首、デコルテ、背中、脛(すね)、ひじ、ひざ、かかとが乾燥しやすい部位とされています。詳しくは下記の記事にまとめてあるので、ぜひ読んでみてください。

Q. 乾燥肌のかゆみ対策はどうすればいい?

A. 乾燥が進むと、肌表面がカサつき、バリア機能が低下してしまいます。
外的刺激を受けやすくなり、かゆみが生じるため、かゆみを予防するには、うるおいを補給し、バリア機能を向上させて肌を柔らかく保つことが大切です。

乾燥肌とかゆみの関係については、下記の記事を御覧ください。

乾燥予防のケアで症状が落ち着かない場合は、皮膚科医のアドバイスや治療を受けるか、市販薬を使うことも検討しましょう。かゆみを抑えるには、抗ヒスタミン成分、ステロイド成分が含まれた医薬品の使用も検討すると良いでしょう。購入の際は薬剤師のいる薬局の利用をおすすめします。

Q. 乾燥肌対策は男女で違いがあるの?

A. 男性の肌と女性の肌の特徴は異なる部分もあるため、それぞれに合ったケアを行うことが大切です。
まず、男性の肌は女性の肌と比較すると水分が少なく、皮脂が多め。角質のキメが粗く、毛穴が目立ちやすいため、水分も蒸発しやすく、乾燥しやすいと考えられています。
髭剃りの後に、必ず水分を十分に与え、乳液などでうるおいにフタをすると良いでしょう。保湿成分をひと塗りで均等に手早く保湿できる、オールインワンアイテムなども有効です。

女性の肌は男性と比較して、皮膚が薄めで外的刺激を受けやすいといえます。毎日の洗顔で摩擦を与えないよう気をつけて、洗顔後は入念に保湿することが大切。目元、口元は特に皮膚が薄いためクリームなどでうるおいを与えると良いでしょう。保湿ケアに加え、1年を通して紫外線対策を徹底することもお忘れなく。

Q. 乾燥肌対策に役立つ食べ物はある?

A. 普段の食事と肌状態は、密接な関係があると考えられています。
食事やサプリメントから摂取した栄養素が、肌の表面を覆う皮脂膜や、肌のハリ、うるおいを保つ天然保湿因子(NMF)、細胞間脂質などをつくるからです。
特に肌つくりに欠かせない、タンパク質や亜鉛、必須脂肪酸、ビタミン類などをバランス良く摂取することをおすすめします。詳しくは下記の記事にも書かれているので、参考にしてくださいね。

乾燥予防を習慣化して乾燥肌にリバウンドしない肌へ

乾燥肌とは、肌に本来必要な水分や油分が不足している状態の肌。乾燥が進むと肌表面がかさつき、バリア機能が低下してしまうため、外的刺激を受けやすくなります。
乾燥を予防するためには、肌が乾く前にうるおいを与え、長時間乾かさないことが大切。また、乾燥予防は一度行えば良いものではなく、継続したケアを行うことが肝心です。毎日の乾燥予防ケアで肌に乾く隙を与えず、うるおいのある美しい肌をキープしましょう。

【監修医師】久保田 潤一郎
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。

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