乾燥性湿疹の原因や症例画像|大人も子どもも気を付けたい肌トラブル

乾燥性湿疹は、乾燥肌の症状が進み悪化した状態。「皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん)」、「乾皮症」や「乾燥性皮膚炎」などとも呼ばれています。

そんな乾燥性湿疹について、発症する原因や対処法をまとめました。
大人も子どももかかる可能性の高い皮膚疾患なので、日常生活を送る上で気をつけられるポイントがあれば、ぜひ気にしておきたいですよね。
身近な皮膚トラブルである乾燥性湿疹について、ぜひチェックしてみてくださいね。

乾燥性湿疹 画像

乾燥性湿疹の基礎知識と症例画像

まずは乾燥性湿疹とは、どういった症状なのかについてご説明します。
乾燥性皮膚炎を引き起こす原因や、肌の特徴について、画像も交えて詳しくお伝えします。

乾燥性湿疹とは

乾燥性湿疹とは、乾燥肌に炎症が加わって赤み(発赤)や湿疹が生じている状態のこと。
すねやかかと、ひじなどに起こりやすく、強いかゆみを伴うことが特徴です。アレルギー性の皮膚炎やじんましん、アトピー性皮膚炎と似た症状なので間違えられることも多くあります。
自分での判断が難しい場合は、皮膚科医に相談しましょう。

乾燥性湿疹の主な原因

肌にはバリア機能と呼ばれる外部刺激や水分の蒸発を防ぐ役割が備わっています。
健康的な肌はこのバリア機能が正常に働いてくれますが、乾燥などにより肌のバリア機能が低下すると外部刺激を受けやすい状態になり、様々な肌トラブルを招いてしまう恐れがあります。

バリア機能の低下した肌に異物や刺激物質(花粉やホコリ等)が作用し、炎症が起きると、湿疹やかゆみを引き起こす原因になります。
肌のバリア機能が低下する主な要因は、誤ったスキンケア、不規則な生活、加齢、摩擦、誤った生活習慣などが考えられます。
肌のバリア機能がうまく作用していない子どもの肌、加齢により皮脂の分泌が減少し皮脂膜が薄くなることで外部刺激を受けやすくなったお肌は、症状が出やすいので注意が必要です。

肌のバリア機能低下により外部刺激を受けやすくなる仕組み

乾燥性皮膚炎を疑うべき肌の状態

乾燥性皮膚炎は、乾燥肌が進行した状態です。
かゆみが起こるほか、肌が粉を吹く、ブツブツとした湿疹ができる、皮膚にシワができ、ひび割れるなどの症状が発症しているときは、乾燥性皮膚炎を疑ったほうが良いでしょう。

■湿疹1
湿疹
■湿疹2
湿疹
■腕・手荒れ
腕・手荒れ
■すね・脚の赤み
すね・脚の赤み
■かかとのひび割れ
かかとのひび割れ
■粉吹き肌
かかとのひび割れ

子どもは乾燥性湿疹になりやすい?

乾燥性湿疹は年齢関係なく発症しますが、大人の肌よりも弱い子どもの肌は、特に注意が必要です。
ここでは子どもの肌と皮膚炎の関係について、対処法も含めてご紹介します。

子どもが乾燥性湿疹になりやすい理由

子どもの皮膚は肌のバリア機能の働きがまだ不十分。そのため、大人の肌と比べて肌トラブルが起こりやすいといえます。
乾燥肌か乾燥性皮膚炎かという判断は子どもには難しいため、周囲の大人が日常的に肌の状況を見てあげると良いでしょう。
特に湿疹がなかなか治らない場合は、乾燥性湿疹を疑い、治療にあたると安心です。

子どもが乾燥性湿疹になったときの対応法

肌をかくと症状が悪化する恐れがあるため、かゆみ止めを塗るなどして患部に刺激を与えることを防ぎましょう
熱いお湯は体のうるおいを守る皮脂が取り除かれやすいので、入浴する湯船の温度は40度以下に設定するようにこころがけてください。
症状がひどい場合は、セルフケアでは治らないこともあります。症状が長引く場合は、早めに皮膚科を受診し、医師の判断を仰ぎましょう。

■子どもの乾燥肌・皮膚炎イメージ
子どもの乾燥肌・皮膚炎イメージ

乾燥性湿疹になった際の注意点

乾燥性皮膚炎は皮膚の病気なので、きちんとした治療が必要です。
ここでは治療法や、症状を少しでも和らげるためのアドバイスをお伝えします。
生活習慣の中に保湿を組み込み、肌の乾燥を防ぐことは重要ですが、発症したらすぐに皮膚科の先生に相談し、塗り薬などで治療にあたるよう心がけましょう。

保湿を習慣化する

乾燥性湿疹は、乾燥肌が進み肌のバリア機能が低下している状態です。そのため、改善には保湿により肌にうるおいを与え、バリア機能を正常化させるサポートを行うことが大切
保湿アイテムを選ぶ際は、長時間に渡って保湿効果が期待できるものを選ぶほか、ローションタイプのものよりも肌のうるおいを持続させることができるゲルタイプのものを選ぶことがおすすめです。
また、乾燥肌は部屋の湿度に気を配ることも大切です。暖房を使用する際は必ず加湿器で空気の乾燥を防ぐことを習慣づけましょう。

肌への刺激を減らす

乾燥性皮膚炎は、乾燥肌が悪化し肌がとてもデリケートな状態です。
小さな刺激にも敏感になっている状態なので、スキンケアを行う際はパラベン、アルコール、香料、着色料、鉱物油、シリコンなどの一般的に刺激があるとされる添加物が入っていない保湿アイテムを使うと良いでしょう。
そのほか、洗顔や体を洗う際に強く肌をこすらないなど、日常生活でも刺激に注意して過ごすことが大切です。

入浴時にナイロンタオルなどでゴシゴシとこすったりすると、肌の表面に傷がつきますます悪化してしまいます。
体を洗う際は石鹸やボディソープをたっぷりと泡だて、綿などの優しい素材のタオルで体を洗うようにすると良いでしょう。

入浴後は、尿素やセラミドなどの肌に保湿成分が入った保湿剤で肌の乾燥を防ぐことも大切なポイント。
水分の蒸発を防ぐためにも、洗顔後や入浴後すぐ保湿を行うことも乾燥予防につながります。
ローションやクリームなどを塗り重ねることが面倒な場合は、ひと塗りで肌に必要な水分と油分を与えることができるオールインワンアイテムの使用がオススメです。

肌への刺激は、衣類を選ぶときも注意が必要です。
チクチクするような衣服の着用を避け、肌に直接あたる部分の広い肌着類は綿や絹などの刺激が少ない素材を選びましょう。

皮膚科を受診する

しっかり保湿を行っても症状がなかなか改善しない場合は、皮膚科にかかり、医師による適切な措置を受けることをおすすめします。
医師の判断により症状に合わせて保湿剤(白色ワセリンなど)のほか、ステロイド外用薬や内服薬の抗ヒスタミン薬などのかゆみ止めを処方してもらうと、セルフケアを続けるよりも早く症状が緩和するでしょう。
治療法をよく聞き、軟膏の塗り方などもきちんと教えてもらうことができ適切な治療を行えるため、早めに病院を受診することをおすすめします。

乾燥性湿疹 画像

毎日の保湿で、乾燥性湿疹を予防しよう

乾燥性湿疹は、「皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん)」「乾皮症」や「乾燥性皮膚炎」などとも呼ばれる皮膚の病気です。
乾燥肌が進行すると乾皮症という症状になりますが、そこからさらに悪化した状態のため、保湿ケアはもちろん、適切な治療も必要です。

乾燥した肌はバリア機能が低下し、少しの刺激にも敏感になってしまいます。
乾燥性湿疹も前段階である乾燥肌を予防し、健やかな肌をキープするためにも、季節を問わずしっかりと保湿を行い、乾燥予防を習慣化しましょう。

きちんとケアを行なっているのに肌の乾燥が進み、肌の表面がカサカサしたり、赤みを帯びてかゆみを感じている方は要注意。
市販薬を使うよりも医薬品を使用する方が早く症状が治まる場合も多いため、なるべく早めに病院へ行き、治療を始めることをお勧めします。

【監修医師】久保田 潤一郎
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。

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