肌の乾燥はスキンケアを頑張るだけでなく、空気の乾燥にも気を配る必要があります。乾燥した空気の中で過ごしていると、肌が乾燥する原因になってしまうからです。
冬場の暖房はもちろん、夏のエアコンや冷房も乾燥のもと。化粧水やオールインワンゲルで乾燥肌を改善するだけでなく、空気中の湿度にも気を配りましょう。
今回は、誰でも簡単に始めることができる加湿方法を10個、ご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
部屋を加湿するメリット
せっかくスキンケアを行って肌に水分を与えても、部屋が乾燥しているとうるおいは長く続きません。
ここでは部屋を加湿することのメリットや、乾燥状態で起こる可能性のあるデメリット、危険な点をご紹介します。
肌トラブルを対策できる
部屋が乾燥すると、肌の水分も奪われるため、乾きやすくなってしまいます。
肌が乾燥すると肌のバリア機能が低下し外部刺激などに敏感になるため、ちょっとしたことでかゆみや赤み、炎症、ニキビ、吹き出物などの肌トラブルにつながる可能性があるので注意が必要です。
乾燥予防のスキンケアも大切ですが、室内を適度に加湿することでも、肌の水分量が維持されやすくなります。
体調不良、病気を予防できる
乾燥は肌だけでなく、鼻や喉の粘膜も乾燥させて身体の自衛機能を低下させてしまいます。
さらに体内の水分量が不足すると脱水症状になり汗が出なくなります。汗をかかなくなると肌表面の乾燥も進むだけでなく、健康状態に悪影響を及ぼすことは自明。部屋を加湿することと、飲み物をこまめに摂り体内の水分量を失わないよう保つことは、健やかな肌を保つとともに、身体のために必要な乾燥予防です。
さらに、空気が乾燥していると風邪やインフルエンザなどのウイルスが繁殖しやすくなるため、風邪や感染症を発症するリスクも高まってしまいます。気温が低く空気が乾燥する冬に風邪をひく人が多いのもこのためです。マスクなどの感染防止に加え、空気中の乾燥を防ぐことで、病気も防ぐことができますよ。
火災に備えられる
室内の乾燥は、火災につながる危険性もあるため注意が必要です。乾燥した空気の中で火は燃え広がりやすいため、コンロやストーブなどの火種が大きなものだけでなく、コンセントの差込口やタバコなどの小さな火種でも周囲の物に燃え移り、大きな火事となってしまうケースもあります。
可能性は低いかもしれないですが、万が一起こってしまったら大変なこと。古い家電からの漏電など些細なことが大事故に繋がる恐れもあるため、日頃から気をつけておくことが大切です。
加湿方法10選!お部屋をうるおい空間へ
ここでは乾燥対策について、すぐに取り入れられるものを10個お伝えしていきます。
マンションやホテルは一軒家に比べると空調が24時間きいていることがあり、湿度が下がるため要注意。小さな工夫を重ねることで過ごしやすい空間を作ることができますよ。どれも簡単なので、試してみてくださいね。
濡れタオル、洗濯物を干す
水で濡らしたタオルや洗濯物を窓際に吊るして乾燥させることで、室内の湿度を上げることができます。
乾燥が気になるときは、洗濯の室内干しも検討すると良いでしょう。ホテルの部屋などで洗濯物がない場合は、ベッドサイドに濡らしたタオルを吊るしておくだけでも効果的なので試してみると良いでしょう。
水を入れたコップを置く
沸騰したお湯をコップに入れて近くに置くと、そこから上がる水蒸気で部屋を加湿することが可能です。
部屋全体を加湿したいのではなく、自分が居るワークスペースのみ乾燥が気になるなど、部分的に加湿したいときに適している方法です。このとき、アロマオイルを垂らすと水分と一緒に香りも空気中に拡散されてリラックス効果を得ることができますよ。
鍋でお湯を沸かす
乾燥が気になるとき、鍋ややかんでお湯を沸かすと、立ち上る水蒸気によって室内が加湿されるのでおすすめです。
水道水をはって火にかけ、沸騰したら鍋を加湿したい部屋に移動させるだけ。フタを開けておくと周辺の空気を加湿できるので、加湿器よりも手早く簡単です。鍋を移動させる際に熱湯には注意しましょう。
また、鍋料理を作ることでも室内が加湿されるので、寒い冬にはぴったり。
入浴後、浴室のドアを開けておく
部屋の乾燥が気になるときは、入浴後にお湯を抜かずにドアを開け、周辺のスペースを加湿する方法もあります。
ユニットバスの場合はお風呂をすませた後、お湯を抜かずに、バスルームのドアを開け放っておいてください。
この方法は手軽で旅行先などで便利な案ですが、湯気がたくさん発生するため、カビの発生につながるおそれもあります。十分に加湿されたら浴室のドアを閉めること、結露したら濡れた部分をふくなどして雑菌がわかないように注意することが大切です。
霧吹き、ルームミストを吹きかける
霧吹きを使って室内の湿度を高めることも、乾燥予防に効果的です。霧吹きを布にかけると繊維にしみ込んだ水分が少しずつ蒸発して室内が加湿されていくので、空気中に水分をまくよりも長い時間乾燥に対応することができます。
布のほか、コーヒーフィルターやフェルトなども水分を含みやすいのでおすすめです。このとき好きな香りのルームミストを使うと、気分のリフレッシュにもなるので試してみると◎ですよ。
床を水拭きする
床を水拭きすることも、乾燥予防になります。「掃除で乾燥予防?」と思うかもしれませんが、濡れ雑巾などで床を吹くと表面に水分が残るため、室内を加湿できるのです。乾燥が気になるときは、床の水拭きを掃除に取り入れると良いですよ。部屋もきれいになるので一石二鳥です。
加湿器を使う
最も一般的な加湿方法ですが、加湿器を使うことも良いでしょう。
現在は、タンクの大きさもさまざまで、広いリビングなどもしっかり加湿するパワフルなものから、デスク周りのパーソナルスペースを加湿する携帯加湿器まで、用途に合わせたさまざまな加湿器が販売されているので、自分が使いたい場所やシチュエーションに合わせて機械を選ぶと良いでしょう。加湿の方法もスチーム式(加熱式)や気化式、超音波式、ハイブリッド式などの種類があるので、使いやすいものを探してみてくださいね。
石油ストーブ、ファンヒーターで部屋を温める
エアコンは室内に水分を届ける機能がなく空気が乾燥しやすいため、空気が乾燥しやすい秋冬にエアコン暖房を使用している場合は、暖房器具の変更を検討してみると良いでしょう。
石油ストーブは蒸気を発するため部屋を加湿することができますよ。ファンヒーターには主に、石油・ガス・電気ファンヒーターなどの種類があります。電気ファンヒーター(セラミックファンヒーター)を使う場合は加湿機能が付いている機種なら乾燥予防も一緒にできるのでおすすめです。
石油・ガスストーブを使用する際は換気も忘れずに。
水槽を置く
部屋の乾燥が気になる時は、水槽を置いておくのも一つの手です。水槽の中の水が蒸発し、少しずつ室内が加湿されていくという見方があるため、アクアリウムを楽しみつつ加湿が可能になります。
インテリアにもなること、趣味を楽しみながら自然に加湿を取り入れることができることは魅力的と言えるかもしれません。
観葉植物を飾る
植物は葉から、水分を蒸散させる働きを持つため、天然の加湿器としての役割を期待することができます。
ただし、植物の蒸散は夏に起こりやすいため、冬の乾燥対策には効果を見込みにくいため注意が必要です。
室内の乾燥から体のうるおいを守る方法
乾燥予防の対策について、ここまでは空気中の乾燥を和らげる方法を中心にお伝えしましたが、ここでは肌の乾燥予防を2つご紹介します。空気中の乾燥予防とあわせて、行ってみてはいかがでしょうか。
保湿ジェル、クリームで肌の乾燥を予防する
乾燥が気になるときは、全身の保湿ケアを欠かさないことが大切です。
顔は基礎化粧品を使った基本のケアをすることを徹底しましょう。化粧水をつけた後に油分の多い乳液やクリームなどで保湿成分を肌に閉じ込める、アクアオイル配合のアイテムなどうるおいが長く持続するアイテムを取り入れるなど、肌が長時間うるおった状態を保つにはどうすれば良いかを考えてスキンケアを行うことが大切です。
化粧水、乳液、美容液…と塗り重ねるのが面倒な方は、多機能なオールインワンアイテムを使用することもおすすめです。このとき、ローションタイプのものよりも肌の上に長い時間留まってくれるゲルタイプのものを選ぶとより効果的ですよ。顔以外の部位も、ボディ用の保湿ジェル、クリームなどでうるおすことも忘れずに行ってくださいね。
部屋の加湿は肌の潤いを保つために欠かせないポイントです。さらに肌の乾燥が気になるなら、メディプラスゲルがおすすめ。潤いがすばやく角層の隅々までいきわたり、1日中乾燥を予防。さらに新スキンケア成分「グリセナジーRB*」が角層細胞を潤し、角層を根底から整えます。洗顔後の新習慣として、これ1つでケアが完了するのはもちろん、ライン使いの方はブースターとしても◎ *オゾン化グリセリン(整肌成分として)
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体を温める
体が温まって血行が良くなると、肌のターンオーバーの周期が整いやすいとされています。そのため、皮脂が適度に分泌され、乾燥しにくくなると言えるでしょう。
ストレッチをして血行を促進したり、温活グッズで体を温かくして血行を促進したりすると良いでしょう。
夏場の冷房の寒さに弱い方は、会社や自宅のすぐ手の届くところにブランケットを用意しておくのも◎。腹巻や湯たんぽで冷えた部分をあたためるのも良いですよ。
加湿で肌も空気も乾燥予防
「乾燥予防」と聞くと肌を思い浮かべがちですが、いくら肌の水分量を増やしても、乾燥した場所にいるとうるおいは長く続きません。自分の肌はもちろん、自分が長く居る場所についてもしっかりと乾燥予防を行いましょう。
加湿器や濡らしたタオルなどで空気中の乾燥予防を行う、スキンケアで肌表面の乾燥を防ぐことも大切ですが、小まめな水分摂取もあわせて行うと◎。ペットボトルなどを持ち歩いて、のどが乾いたと感じる前に水分を補給することがおすすめです。部屋もお肌も乾燥予防に気を配り、うるおいのある美肌を目指しましょう。
【監修医師】
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医
杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。