年齢を重ねると、皮膚のハリが低下してまぶたがたるんできたり、こめかみがへこんできたりなど、見た目にも変化が現れます。
加齢が原因で起きるこれらの変化は、実年齢よりも老け顔に見えてしまうため、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
肌トラブルだけでなく、そんな見た目の悩みを解消するためにも、体の内側と外側、両方からきちんと予防を行うことが大切です。
自分の肌質や顔の特徴をしっかりと把握することで、効果的なエイジングケアを行うことができますよ。
今回は老け顔に見えてしまう原因や印象を変えるためのコツを紹介します。
美容の効果を感じるためには、習慣化することがポイント。簡単に始められることも多いので、ぜひチェックしてくださいね。
老け顔に見られる理由
下まぶたや頰のたるみ、毛穴の開きなど顔に現れるエイジングのサインは老け顔に見えてしまうものが多くあります。
ここでは老け顔に見えてしまう原因についてご紹介します。
しわが多い
しわは年齢を重ねるとできやすいため、しわが目立つと老化が進んでいるような印象を与えやすくなります。
特に目元、眉間、目の周り、口元、首のしわは目立ちやすいので重点的にケアを行いたい部分。
しわが気になる方は老化だけでなく肌の乾燥により、しわができやすい状態になっている可能性があるため、乾燥予防を徹底しましょう。若い人の肌はみずみずしい印象があるのに対し、うるおいのない肌は老けて見えやすくなります。
肌が乾燥するとガサガサしたり、質感や肌色が暗く見えたりするため、毎日のスキンケアで潤いのあるお肌を作ることもポイントです。
こちらの記事に、しわの種類や原因についてまとめました。是非ケアなどの参考にご覧下さい。
頬がたるんでいる
年齢を重ねると顔の筋肉が衰え、頬がたるみやすくなります。頬がたるむとほうれい線が目立つようになり、一気に老け顔に。
頬以外にも目元や二重あごなどのたるみによってより老けた印象を与えやすいため、注意が必要です。
肌の乾燥によりほうれい線のしわが深くなる場合もあるため、乾燥予防も欠かせません。
しみが目立つ
しみがあると肌全体が黒ずんで見えるため、顔の印象が暗くなり老けた印象を与えてしまいます。
特に目立つしみは老化が進んだ印象を与えやすいため、薄いうちに対処し色が濃くならないよう注意したいところ。
しみをメイクで隠す人も多いですが、濃いしみの場合は手間がかかるうえ、ファンデーションやコンシーラーを塗り重ねた肌は透明感がなくなってしまうため、より年齢を重ねた印象を与えてしまいます。
目の下にクマがある
目の下のクマは疲れている印象を与えやすいという特徴があります。
若い方でも寝不足などでクマができることはあるため加齢のサインではありませんが、疲れている印象が体力の衰えを連想させ、老け顔に見える場合があるので注意したいところ。
老け顔を作る仕組みは？
しわやしみが老け見えの原因になるということは、それらを解消することで悩みを解決できるということ。
この章では、しわなどができてしまう原因や対処法についてご紹介します。
しわができる主な仕組み
肌の乾燥によるバリア機能の低下も原因の一つ。
乾燥により肌が外部刺激を受けやすくなりターンオーバーが正常に働かなくなると古い細胞が新しく入れ替わらなくなるため、しわが発生しやすくなります。そのため、ターンオーバーが正常に働かないと乾燥を促進させ、しわが生じやすくなると言えるでしょう。
おでこや眉間、目尻、口元などはシワが発生しやすい部位なので特に注意が必要です。
そもそもの原因である肌が乾燥する仕組みについて、こちらの記事にまとめました。予防や乾燥対策の知識として一読してみてください。
しみやクマができる主な仕組み
紫外線によるメラニン色素の色素沈着のほか、ターンオーバーが乱れると肌に蓄積し、しみやクマになりやすくなります。
ターンオーバーの乱れは睡眠不足や生活習慣の乱れが原因となるため、規則正しい生活をおくることも美肌作りには欠かせない要素の一つ。
そのほか、毎日のお手入れでしっかり乾燥予防を行い外部刺激の影響を受けにくい強い肌を作ること、日焼け止めを塗りUVケアをしっかり行うことを習慣づけることも大切です。
肌がたるむ主な仕組み
たるみの原因は、加齢や生活習慣によるコラーゲンやエラスチンの減少です。
肌の弾力を支えている真皮層にあるコラーゲンやエラスチンの量の減少や質の劣化などにより、たるみが起きるほか、加齢により顔の表情筋が衰え、たるみを生む原因になる場合があります。
活性酸素が過剰に分泌され肌が酸化してしまったり、肌の糖化が進んでしまったりすることも肌のたるみに繋がるので注意が必要です。
そのほか、老け顔に見えてしまうポイントについてこちらの記事にまとめました。是非参考にしてみてくださいね。
老け顔の印象を改善するために取り入れたいこと
老け顔はケアや治療によって改善することができます。
ここでは重点的に行いたいケアや取り入れたい治療についてご紹介します。自分のお悩みのタイプに合わせて、参考にしてみてくださいね。
保湿をする
乾燥した肌はみずみずしさがなく、しわっぽくなるため老けて見える一因になります。
乾燥によって肌のターンオーバーが乱れると、肌のバリア機能も低下し、トラブルを引き起こしやすいデリケートな肌になってしまいます。そのため、しっかりとした乾燥予防はとても重要。
毎日のスキンケアで化粧水や乳液などのアイテムを使い保湿を徹底することで肌のターンオーバーを正常化し、しわなど老け顔に見える状態を防ぐことがおすすめです。
紫外線対策をする
紫外線対策をしてしみやクマができないようにすることで、老け顔を一新することができますよ。特に日差しが気になる時は日焼け止めのほか、日傘、帽子などを活用することも良いでしょう。
紫外線は乾燥のほか、しみやたるみの原因にもなるので老け顔の大敵です。
家の中で過ごしている時も、窓から日の光が入るため知らず知らずのうちに日焼けをしてしまっている場合があります。そのため、室内にいても日焼け止めを塗ることがおすすめです。
乾燥肌の方の中には、日焼け止めの塗り心地が苦手という方も多いかもしれません。
こちらの記事に乾燥肌の方に合う日焼け止めの選び方をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
顔の筋肉を動かす
顔の筋肉の衰えを防ぐために、エクササイズを取り入れると良いでしょう。マッサージは肌の摩擦の原因になるため、なるべく避ける方が良いでしょう。
日常的に笑顔でいることもおすすめです。顔の筋肉を動かすことができるので、笑顔を作るとフェイスラインが引き上がり、口角も上がりますよ。
乾燥予防で老け顔から脱却
老け顔はしわやしみ、たるみなど目に見える変化が大きく関係してきます。
顔の骨格などによって、しわが目立ちやすい方、そうでもない方など特徴が違うので、まずは自分の顔のタイプを知ることも大切。
しわやしみ、たるみには肌のターンオーバーの乱れや紫外線などの外部刺激によるダメージが大きく関係するため、毎日のケアをコツコツ頑張ることが重要です。
特に乾燥しているお肌は肌のバリア機能が低下し、ハリやうるおいも減少している状態。乾燥予防は、まずは自分の肌質にあっている保湿アイテムを毎日使って、しっかりとスキンケアを行うことから始めると良いでしょう。
ヒアルロン酸が配合されたリフトアップ効果の高い商品を使うなど、用途によって使い分けをすると良いでしょう。女性だけでなく男性も乾燥予防を意識して、洗顔後や日中の肌ケアを怠らないようにしましょう。
また、老け顔にはメイクやヘアスタイルの印象も大きく関係してきます。ベースメイクや眉毛の眉山の位置、アイシャドウの色やアイラインの引き方など、時代によって流行りは違うもの。いつまでもメイクや髪型をアップデートしないでいるとそれだけで老けた印象を与えてしまうこともあります。
そういった外見も意識しながら年齢に応じた自然な若々しさを目指しましょう。
【監修医師】
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授（形成外科学）
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医
杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授（准教授）として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。
