乾燥により小じわができる仕組み|肌のうるおいを保つポイントと食事

年齢とともに気になってくる目尻や目の下、口元などの小じわ。他のボディパーツに比べて、顔は見られている部分だからこそ、小じわが余計に気になりますよね。
コロナ禍の近年、マスクを常用することが日常的になってきましたが、マスク着用でも目元は常に表に出るパーツでもあります。
メイクをしても隠し切れない、悩みの種にもなりやすい小じわですが、大きな原因の一つになっているのが乾燥です。

今回は、そんな乾燥を防ぐために日常的に行いたいことや、おすすめの食品など、小じわの原因となる乾燥対策に役立つ情報をご紹介していきます。
今から簡単に取り入れることができる内容なので、ぜひチェックして日常のお手入れに取り入れてみてくださいね。

乾燥 小じわ

乾燥により小じわができる仕組み

まずは、乾燥によって小じわがどのようにできてしまうのか。その仕組みについて見ていきましょう。

乾燥によりできる小じわの特徴

乾燥によってできる小じわには、特徴があります。それは、乾燥によって肌の表面が硬くなって委縮することでキメが粗くなり、浅くて細かい筋のようなしわができるという点です。
肌のキメとは、肌表面に刻み込まれた細かな凹凸を指します。皮膚の表面には、皮溝という細かい網目状の溝と、その溝に囲まれた皮丘というふっくらと盛り上がった部分があります。
この皮紋とよばれるキルティングのような模様がより細かく浅く、均一で形が整っているほどキメの細かい、うるおいとツヤのある美しい肌だとされています。逆にキメが粗ければ、肌がうるおいやハリを保てない肌状態になっているということであり、そんな肌状態で発生してしまうのが小じわやちりめんじわなどです。

肌が乾燥する主な原因

では、小じわを作ってしまう肌の乾燥はどのように引き起こされるのでしょうか。乾燥の主な原因となっているのは、以下のようなものです。

肌のバリア機能の低下

肌は、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層から構成されており、表皮の一番外側にあるのが「角層(角質層)」です。
この角層内にある「角層細胞」とよばれる細胞には、水分を保持する働きを持つ「NMF(天然保湿因子)」があります。
また、角層細胞の細胞間の隙間を埋めてつなぎ、水分の蒸発を防ぐ役割をするのがセラミドをはじめとする「細胞間脂質」です。
さらに、同じく肌の水分蒸発を防ぎ、外部刺激から肌を守っているのが、角層表面を覆っている「皮脂膜」です。

この3因子がバランスよく整うことで、乾燥や外部刺激から守り、体内からの水分の蒸発を防ぐ肌のバリア機能が働くようになります。
もし、バリア機能が低下して正常に働かなると、乾燥しやすい肌状態になり、肌荒れなどの肌トラブルを引き起こしやすくなってしまいます。

加齢

また、加齢も肌の乾燥原因の一つです。
加齢によって、肌のうるおいを保つのに必要な細胞間脂質やNMFなどの分泌が低下し、肌のバリア機能が衰えやすい状態になります。
他にも、加齢によって衰えやすくなるのが表情筋。表情筋が衰えると、たるみやほうれい線などが現れやすくなります。

紫外線などの外部刺激

紫外線、アレルギー物質、肌の摩擦など外部から受ける刺激は、肌へ大きなダメージを与えます。
この肌へのダメージも肌のバリア機能を低下させてしまいます。

不規則な生活習慣

乾燥が引き起こされるのは、外部刺激によるものだけではありません。食事や睡眠などの生活習慣も肌状態に影響を与える要因になります。

肌には、健康な肌を保つために肌が一定の周期で生まれ変わる仕組みがあり、この仕組みを「ターンオーバー」といいます。
紫外線や加齢、そして不規則な生活習慣などは、このターンオーバーの乱れを引き起こし、シミやくすみ、乾燥といった肌悩みを生じさせる原因になるものとされています。

乾燥による小じわを防ぐ日常のポイント

季節の乾燥、紫外線に加齢、生活習慣など、さまざまな乾燥リスクが潜む日常生活で、小じわを防ぐために気をつけたいポイントについてご紹介します。

ポイント1 たっぷりの泡で洗顔や体を洗う

日常生活の中でも、特に乾燥に注視しなければならないのは入浴時です。
なぜなら、入浴時は、体を洗う際に生じた摩擦でバリア機能を壊してしまったり、熱いお湯に長い時間浸かることで、肌の保湿成分が流れ出るリスクがあるからです。
そういったリスクを避けるためにも、まず、洗顔や体を洗うときは、適量の洗浄剤を使い、丁寧に泡立てて洗うことで、できるだけ肌への摩擦を抑えるようにすることがポイントです。その際、洗顔料やボディーソープは量を使いすぎないことがポイント。
敏感肌にもやさしい低刺激なものや保湿成分が配合されたものを選ぶと良いでしょう。
また、すすぐ時は40度以下のお湯を使用するようにしましょう。熱いお湯は保湿に必要な皮脂を過度に洗い流しやすいので、注意するようにしましょう。

ポイント2 保湿をしっかり行う

乾燥対策の基本は、やはり保湿です。毎日のこまめな保湿ケアが、乾燥予防につながります。
洗顔後や入浴後は、化粧水や美容液、乳液、クリームといった保湿アイテムを早めに使用し、顔や体をしっかり保湿する集中ケアを行うようにしましょう。
アイテムについては、ヒアルロン酸、セラミド、コラーゲン、プロテオグリカンなど、保湿成分が多く入っている高保湿のアイテムを選ぶと良いでしょう。テクスチャーや香料、使い心地の異なるさまざまな商品があるので、自分の肌質に合った好みのものを選ぶのもおすすめです。
また、化粧水や美容液を肌に浸透させた後は、美容成分の入った美容オイルを使うと保湿により効果的ですよ。

ポイント3 規則正しい生活習慣を意識する

先程ご紹介したように、生活習慣は肌のターンオーバーに影響します。
肌の健康を保つためには、外部刺激から肌を守ったり、保湿ケアをするだけではなく、質の良い睡眠やストレスの軽減、定期的な運動が大切です。
その他にも、肌の老化を促進させやすい喫煙なども避けるようにしましょう。

ポイント4 室内の湿度を上げる

空気が乾燥すると、肌の水分が蒸発しやすい状態になり、乾燥肌につながりやすくなってしまいます。
乾燥を防ぐためにも、部屋に加湿器を設置したり、濡れたタオルを吊るすなど、できるだけ空間を加湿するようにしましょう。

肌の乾燥を予防するため意識して取り入れたい食品

うるおいがある健康的な肌を手に入れるには、食事から取り入れる栄養も必要です。
ここでは、乾燥に負けない肌をつくるためのおすすめの食品をご紹介していきます。

発酵食品

発酵食品に含まれる乳酸菌は、悪玉菌の増殖を抑制し、腸内環境を整える働きがあります。
そのため、腸内環境を整えることで、肌トラブル防ぐ効果が期待できるといわれています。
身近な発酵食品には、たとえば、納豆や漬物、酒粕、味噌、酢などがあります。

ビタミンA、ビタミンB群が含まれた食品

ビタミンA、ビタミンB群は、皮膚の健康を保つ働きがあります。
ビタミンAを多く含む食材にはにんじん、うなぎ、モロヘイヤなどがあり、ビタミンB群を多く含む食材は肉類、豆類、発芽玄米などがあります。

ビタミンEが含まれた食品

肌の血行を良くする働きがあるといビタミンEもぜひ積極的に取り入れたい栄養素です。
ビタミンEを多く含む食品には、植物油、ナッツ類、豆類などがあります。

コラーゲンが含まれた食品

化粧品などにも配合されているコラーゲンは、身体をつくるタンパク質の一種で、肌のハリを保つ働きがあります。
コラーゲン摂取におすすめの食品には、豚肉、鶏の手羽先や皮、湯葉、脱脂粉乳、ゼラチン、ふかひれなどがあります。

乾燥 小じわ

日々の乾燥を防いで、小じわができにくいうるおい肌を手に入れよう

肌トラブルを生じる原因の一つである肌の乾燥ですが、小じわにも影響を及ぼすなんて、ますます肌の乾燥対策をしっかり行っていきたい所ですよね。
乾燥要因である紫外線対策として紫外線対策マスクを着用したり、スキンケア時には乾燥しやすい目元にアイクリームを塗ったり、さらには肌によい栄養素を普段からの食事で摂取するなど、今回ご紹介した対策を参考にして、できる所からぜひ取り入れてみてください。
日々の乾燥予防ケアの積み重ねで、小じわのできにくいうるおいとハリのある肌を手に入れましょう。

【監修医師】久保田 潤一郎
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。

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