乾燥肌にニキビができる原因は?スキンケアとアイテム選びのポイント

乾燥肌はカサカサしていて油分が足りず、乾燥はしてもニキビはできにくいと思っている方も多いのではないでしょうか。ニキビができやすい肌というと皮脂でべたついた肌をイメージしがちですが、実は乾燥が原因で発生するニキビもあるんです。
乾燥が原因で発生するニキビは「大人ニキビ」や「吹き出物」と呼ばれる場合が多く、10代よりも20代や30代の方に多く見られる肌トラブルです。同じニキビ治療でも皮脂が原因のものと乾燥が原因のものでは対処法も予防法も大きく異なるので注意が必要。今回は乾燥肌にニキビができる原因、ケアや予防するためのスキンケアついて、深く掘り下げていきます。

乾燥 ニキビ

乾燥肌にできるニキビとは?

脂っぽい肌にできるイメージのニキビ。「乾燥肌にもニキビができるって、どういうこと?」と思う方もいるかもしれません。ここでは乾燥が原因のニキビについて、分かりやすくご説明します。

乾燥が原因でニキビができるの?

一般的にニキビと呼ばれているものは「尋常性ざ瘡」という皮膚の炎症を指します。
その主な原因は過剰な皮脂分泌のためアクネ菌が増殖してしまうこと。主に思春期に多い症状で、成長ホルモンの分泌により皮脂量が増加するため、ニキビができやすくなるのです。

一方、乾燥が原因で吹き出物が生じる場合もあります。いわゆる吹き出物や大人ニキビといわれるものですね。
大人ニキビは、皮脂の過剰分泌に加えて、複合的な要因があるのですが、特に乾燥が原因で大人ニキビが発生するケースでは、肌のうるおい不足によってターンオーバーが乱れて起こる皮脂詰まりが原因という場合が多くあります。毛穴に詰まった古い角質に常在菌が増殖して、大人ニキビの発生につながるのです。
赤くぶつぶつができる症状では「酒さ様皮膚炎」と呼ばれるものもありますので、判断がつかない場合は皮膚科を受診しましょう。

乾燥の原因は紫外線や気候、花粉、エアコンの風など、さまざま。
生活習慣や睡眠不足、ストレスなどを原因にホルモンバランスが乱れることで乾燥を招くケースも珍しくないため、乾燥が原因のニキビは思春期よりも成人後にできる大人ニキビに多いと言えるでしょう。乾燥によるニキビを予防するには、肌を清潔に保ちつつ、保湿により肌のうるおいを逃がさないことが大切。皮脂が原因の思春期のニキビとはケアの方法が異なるので注意が必要です。

乾燥ニキビの仕組み

乾燥によるニキビができやすい場所

乾燥が原因のニキビができやすいのは、口周り、あご、頬などの乾燥しやすいUゾーンと呼ばれる部分。
マスクをすることが当たり前の生活になってから、不織布の繊維の毛羽立ちや長時間覆われていることで起こるムレ、着脱時の摩擦などでUゾーンの肌トラブルに悩んている方も多いですよね。
乾燥している肌はバリア機能が低い状態なので、ニキビや肌荒れが起きないように重点的にケアをすることが必要です。

乾燥によるニキビができたときのスキンケアのポイント

次は、乾燥が原因のニキビに適したスキンケア方法について。
洗顔方法や洗顔フォームの選び方、「十分な保湿」とはどういった状態のことなのかなど、役立つ情報を細かくお伝えします。

肌のうるおいを保ちながら洗顔する

洗顔をする際に気をつけたいのは、清潔な手で、肌にダメージを与えないように優しく洗うこと。
特に泡立てるタイプのクレンジングや洗顔料を使用するときは、よく泡立てたしっかりとした泡で洗うと肌に優しいだけでなく、古い角質や毛穴汚れを取り除きやすいのでおすすめです。汚れを落とそうと思うとついついゴシゴシ強く洗ってしまいがちですが、皮脂を奪いすぎてしまうおそれがあるので注意が必要です。

特に乾燥が気になる方は、保湿成分が配合された石けんや洗顔フォームを使用することもオススメです。
ニキビがひどい場合は抗炎症成分や整肌成分配合など、ニキビケアに適したアイテムも検討すると良いですよ。
乾燥予防には、洗い流すときの水の温度にも注意が必要。熱いお湯だと泡と一緒に必要な油分まで取り去ってしまい乾燥の原因になってしまいます。必ずぬるま湯で洗い流すことを習慣づけましょう。

肌を十分なうるおいで満たす

クレンジングと洗顔料で肌の汚れを落としたあとは、化粧水や乳液、クリームなど基礎化粧品を用いて肌を保湿しましょう。
化粧水は肌にうるおいを与えて柔らかくし、油分の多い乳液とクリームはうるおいにフタをする役割があります。化粧水をコットンや手のひらにとって肌に叩きつけるように馴染ませることをパッティングと呼びますが、パッティングは肌に負荷を与えるため、避けたほうが良いでしょう。化粧水やクリームを使うときは、優しく肌に押し込むようになじませると肌への摩擦が少なくなるのでオススメです。

次にアイテム選びですが、乾燥予防を意識する方は、化粧水よりも肌の上に残りやすいゲル状のアイテムを使用することが効果的。水分、油分…と塗り重ねるのが面倒な方には、オールインワンアイテムがオススメです。一本で化粧水、乳液、美容液の役割を果たしてくれるので、ひと塗りで手軽に十分な保湿を行うことが可能ですよ。

成分表を見て、うるおいを与える水分の働きとうるおいが逃げないようにする油分の働きの両方を兼ね備えたアクアオイル、乾燥により低下してしまった肌のバリア機能を高めてくれるヒト型セラミドが配合されたものなど、肌を湿潤状態に導く、うるおいが持続するアイテムを意識して選ぶことも肌のうるおいを長時間保ってくれやすくなるため押さえておきたいポイントです。

こまめな保湿で乾燥を予防する

乾燥予防には、乾燥を感じる前に、あらかじめ保湿しておくことも大切です。
乾燥しやすい部位は保湿アイテムを塗布し、一日中バリア機能を保てるよう心掛けましょう。特に意識したい部分は口元、頬など。乾燥が原因のニキビを防ぐために、スキンケアで肌のうるおいを長時間キープすることはもちろん、日中もこまめなケアを行いましょう。

乾燥が原因のニキビに合うスキンケアアイテムを選ぶポイント

乾燥が原因のニキビに合うスキンケアは、どういったものがあるのでしょう。
アイテムを選ぶ時に気をつけたいポイントは、主に3つ。順番にご紹介するので、アイテム購入時にぜひ参考にしてくださいね。

低刺激

ニキビは皮膚に炎症が生じている状態のため、皮膚が敏感になっていることが多くあります。
気になってつい患部を触ってしまったり、早く治したいという気持ちから色々なケアアイテムに手を出してしまう方も多いかもしれませんが、一番大切なのは肌に刺激を与えないこと。スキンケアも刺激の少ないアイテムを選び、肌の負担を抑えると良いでしょう。
アルコール、香料、鉱物油などが刺激になる場合があるので、パラベンフリーやパッチテスト、アレルギーテスト済みなど無添加で安心して使用できるものを意識して選んでみてくださいね

保湿成分

乾燥が原因のニキビは、乾燥予防を行うことが何よりも大切です。
肌にうるおいを長時間キープしてくれるアイテムを使うと良いでしょう。一日中肌がうるおった状態を作るには、保湿成分の豊富さや、持続性に着目して選ぶことが大切です。

成分表をチェックしてセラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、プロテオグリカン、アクアオイルなどがバランス良く配合されているものを選ぶほか、水分を与えるスキンケアアイテムを、蒸発しやすい液体状のものか肌に留まってくれるゲル状のものに変えることも効果的ですよ。
さっぱりとした使用感がお好きな方も、乳液やクリームタイプのものと比べて皮膜感が少ないゲルタイプの製品ですと、気持ちよく使えるのではないでしょうか。

続けやすさ

乾燥予防には、継続した保湿ケアが大切です。
毎日うるおいの高いアイテムでケアを続けることで、乾燥が原因でできてしまったニキビも快方に向かいやすくなるはず。
継続してケアを行うためには、自分の負担にならない、無理なく続けやすいアイテムを使用することがオススメです。

どんなに効き目のあるアイテムでも、使用感があまり好きではなかったり、手順が面倒、価格が高いなどのデメリットがあると、継続して使用することは難しいですよね。面倒くさがりな方はワンプッシュで使いやすいオールインワンでケアができる製品、スキンケアにかけられるお金が限られている人は継続して購入しやすい価格がリーゾナブルなものなど、自分に合うアイテムがどういうタイプのものなのかを見極めて、購入してみてくださいね。

乾燥が原因のニキビを防ぐ生活習慣

スキンケアのほかにも、美しい肌を作るために大切なのは生活習慣。ニキビや乾燥といった肌荒れは、日々の生活を整えることで改善することができます。
ここではそんな、日頃から気をつけたい生活を送る上でのヒントをご紹介します。

栄養バランスの整った食事をとる

肌荒れには、普段の食生活が大きく影響しています。
食事の栄養バランスが偏ると肌に必要な成分が足りなくなってしまったり、脂質をとりすぎて油分が過剰に分泌されてしまうおそれがあります。その結果、肌のターンオーバーの乱れやバリア機能の低下などにつながるので注意が必要です。

乾燥やニキビを防ぐためにも、タンパク質やビタミン類など、栄養のバランスがよい食事をとるように心がけましょう。毎日の食事で必要な栄養素を摂取しきれない場合は、サプリメントを使用することもおすすめです。

カフェインのとりすぎを避ける

コーヒーや緑茶、エナジードリンク類には利尿作用があるカフェインが多く含まれるほか、糖分が多く、身体に負担もかかるため、飲みすぎ、過剰摂取に注意しましょう。

体内の水分量を保つために水分補給をする際は、コーヒーや緑茶ではなく、なるべく水やノンカフェインの飲み物を飲むようにすると安心です。
ただ、我慢しすぎてもストレスが溜まってしまうため、無理は禁物。1日に飲む量を決めて、カフェインの過剰摂取を避けるように気をつけましょう。

十分な睡眠をとる

肌のターンオーバーを促す成長ホルモンが多量に分泌されるのは、睡眠中です。そのため、健やかな肌を保つためには、スキンケアや食事のほかに良質な睡眠も重要となります。
できれば夜眠り朝起きるという生活サイクルが好ましいですが、それにこだわりすぎて睡眠時間が少なくなってしまうと本末転倒。
成長ホルモンは、眠りに入ってからの3時間で集中的に分泌されると言われているので、寝始めの3時間を大切に睡眠をとるように意識すると良いでしょう。

ご自身のライフスタイルに合わせて、自分に心地よい睡眠時間をキープできるように心がけましょう。

乾燥によるニキビのQ&A

乾燥肌とニキビのケアを同時に行うのは難しそうと感じている方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、そんなお悩みにQ&A形式でお答えしていきます。

Q. ニキビ跡ができないようにするには?

A. ニキビができてしまったときに一番大切なのは、ニキビを化膿させないことです。
化膿したニキビは潰れやすいため、ニキビ跡の原因になってしまうため注意が必要です。そのためにも、ニキビができたら早い段階で病院で治療を受けるのが望ましいでしょう。
「ニキビくらいで病院に行っても良いのか」と不安な方もいらっしゃるかもしれませんが、皮膚科でのニキビ治療は年々あたり前のことになってきており、ニキビ治療専用の外来がある皮膚科もあります。一般的な皮膚科でもニキビで通院することは珍しいことではありません。潰さずきれいに治すためにも、プロの力を頼りましょう。
できてしまったニキビ跡についても、皮膚科で相談することができます。
ニキビ跡についてもっと詳しく知りたい、セルフケアについても教えてほしいという方は、下の記事をチェックしてみてくださいね。

Q. ワセリンを塗ると効果的?

A.すでにニキビが炎症を起こしている状態の場合は、ワセリンの使用は避けたほうが良いでしょう。
ワセリンは皮膚の表面をコーティングしてくれるため、水分の蒸発を防ぐことには効果的ですが、ニキビができている肌に使用すると毛穴をふさぎ、ニキビが悪化するおそれがあるためです。
ニキビも気になるけど乾燥も防ぎたい、しっかり乾燥予防をしたいという場合は、ワセリンよりも粘度が低く、扱いやすい保湿剤を使用するのが望ましいでしょう。水分量が多く肌での滞在時間が長いゲルタイプの保湿剤や、脂性肌での使える乳液など、成分表をチェックして自分の肌に合うものを探してみてください。

乾燥予防でニキビの防ぎ、肌質を上げる

乾燥肌にできるニキビの原因は、肌のうるおい不足。乾燥している肌はバリア機能が低く、肌全体が敏感肌に傾いている状態。そのため、ニキビ治療にも注意が必要です。
10代の皮脂が原因のニキビと違って、顔中に発生するというよりは決まった部分にポツポツでできることも乾燥によるニキビの特徴なので、できてしまった時は患部が乾燥していることを自覚して、ケアを重点的に行ってみてくださいね
うるおいの継続している肌は、バリア機能が高まるため外部からの刺激にも強くなります。刺激に弱い敏感な肌はニキビだけでなく他の肌荒れの原因にもなるため、トラブルの少ない美肌を目指すためにはしっかりとした乾燥予防が大切と言えるでしょう。
乾燥予防には、低刺激で、保湿効果の高い、継続しやすいアイテムで長くケアを続けることが大切です。乾燥肌のケアについてもっと詳しく知りたい方は、下で紹介している記事もぜひ参考にしてみてください。
肌質の向上を目指すためには、まずは、自分の肌に合う使いやすいアイテムを見つけること。そして肌表面だけでなく角質層からうるおうことを意識して、ニキビのない健康的な肌を手に入れましょう。

【監修医師】久保田 潤一郎
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。

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