唇が乾燥する原因と適切なケア|うるおいに満ちたふっくらリップへ

空気の乾燥や紫外線、エアコンの風など、日常には唇の乾燥の原因が多く潜んでいます。「唇の乾燥」は身近な肌トラブルですが、しっかりと向き合ったことがある方は少ないのではないでしょうか。唇の皮は非常に薄く皮脂腺もないため、もともと乾燥しやすい部位です。
今回はうるおいに満ちたふっくらリップの作り方をご案内します。唇のトラブルにお悩みの方も、まだそうでない方も、ぜひチェックしてみてくださいね。

唇 乾燥

唇の特徴と乾燥する原因

まずは唇についての基礎知識。そもそも唇にはどんな特徴があるのか、乾燥する原因はなにかをご紹介します。

唇の特徴

実は唇は、もともと乾燥しやすい部位。顔や体の肌はカサカサする前にきちんと乾燥予防を行うのと同じように、唇にも毎日のケアが必要です。
唇は角層が顔などの肌に比べて薄く、皮脂腺と汗腺もほとんどありません。そのため天然保湿因子(NMF)が少なく、皮脂膜によるバリア機能を生むことが難しいため、乾燥しやすいのです。唇が乾燥するとガサガサした質感になり、縦ジワ、ひび割れ、炎症などにつながるおそれがあるので要注意。美容の面だけでなく、健康状態によっては血色の悪さやヘルペスなどのトラブルが起こる場合もあります。唇のかさつきや表面がひび割れる口唇炎、端が切れる口角炎などの病気にいち早く気づいて治療を行うことも、唇を美しく保つために大切なポイントです。唇は乾燥して荒れやすい部位のため、病気の症状が出ていても気が付かず自己流のケアを続けてしまい、悪化してしまう場合もあります。自分でケアをしてもなかなか症状が良くならない場合は、皮膚科へ行って医師の判断を仰ぎましょう。

唇と頬の皮膚の違い

参考リンク
皮膚コンディショニングの種類と保湿成分の定義
https://cosmetic-ingredients.org/humectant/

唇が乾燥する主な原因

外部刺激

唇を舐めたり、噛んだり、指で触れたりと、普段なにげなく行っていることも、唇にとっては大きな刺激。乾燥を招く原因になることもあります。
ほかにも「メイクを落とす際に唇を強く洗っている」「マスク着用により、唇と繊維が摩擦を起こしている」なども要注意。日差しが強くなる時期は、紫外線を受けることにより唇の水分が奪われることも。UVカット効果のあるリップクリームやリップバームで唇の紫外線対策も忘れず行いましょう。

メイク

口紅やグロスを使うとき、下地となるリップクリームや美容液を付けずに直接唇にメイクアイテムを乗せたり、保湿成分が少ないアイテムでメイクをしたりすると、唇が乾燥してしまう場合があります。
飲食時に便利な「リップティント」「落ちにくい口紅」も使い方次第では 唇の負担になることも…。違和感がある場合は使用を避けましょう。成分が唇に残ったり、使い続けることで荒れや色素沈着などが起きる可能性もあるので注意してくださいね。

ホルモンバランスの乱れ

ストレスや、体調不良、生理、妊娠などによるホルモンバランスの乱れが原因で、唇が乾燥する場合もあります。
ホルモンバランスが乱れると、セラミドなどの天然保湿因子(NMF)が失われやすくなるため、唇も乾燥してしまうことがあるんです。ホルモンバランスの乱れ以外に加齢によっても、天然保湿因子(NMF)は低下していくと見られているので、意識しておくと安心です。

唇の乾燥予防に適したケア【原因別】

唇が乾燥する原因について、思い当たるものはありましたか?ここでは原因別に唇の乾燥を予防するためのケア方法をお伝えします。

外部刺激から唇を守るには

保護されていない状態の唇は、ちょっとした刺激にも弱いもの。刺激から唇を守るためには、まずはこまめにリップクリームを塗り、唇にうるおいを与えることが大切です。この時使うアイテムはワセリン基剤にセラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸など、保湿成分がたっぷり配合されたものを使用すると良いでしょう

メイクで唇が荒れないようにするには

口紅やグロスなど、リップメイクを行う前は必ず下地を塗ることを心がけましょう。唇がメイクアイテムによって荒れることを防いでくれるほか、縦じわを目立たなくし、メイクの仕上がりを美しくしてくれる効果がありますよ。
唇のメイクを楽しんだあとは、メイクの落とし漏れに気をつけることも大切です。色の濃い口紅を塗ったときなどはつい強くこすってしまいがちですが、クレンジングでメイクを落とす際は、摩擦せず、やさしく行いましょう。ポイントメイク落としを使ったり、乾燥しづらいミルクタイプのクレンジングを使うなど、唇の刺激を与えないように気をつけましょう。加湿器を使用して室内の乾燥を防いだり、辛いものなどの刺激物を食べないことも唇を刺激から守ってくれるのでおすすめです。

ホルモンバランスの乱れを解消し、唇のうるおいを保つには

まずはストレスを貯めずに、しっかり解消すること。
スポーツをする、趣味に打ち込む、友達とおしゃべりをするなど、自分に合った解消方法を知っておくと良いですよ。ホルモンのバランスを整えるためには、食事の栄養素に配慮し、偏食や暴飲暴食を避けることも大切です。ほかにも睡眠の質を上げて、毎日きちんと十分な睡眠時間を確保することも忘れずに。寝る前に食事をしない、布団に入ったらスマホやPCを操作せずに目を休めるなど、ちょっと気遣うだけで睡眠の質を上げることができるので、ぜひ試してみてくださいね。免疫力が低下すると口唇ヘルペスができてしまうことも。ヘルペスができるとつい気になってしまいますが、触ったり自分で潰したりするのはNG。医師の判断を仰いで、正しく治療を行いましょう。

唇の乾燥を予防するためのスペシャルケア

日々の唇ケアが習慣づいたら、スペシャルケアも取り入れてみましょう。週に1~2回行うだけで、唇の表情がぐっと変わりますよ。

リップパック

顔にフェイスパックを使用するように、唇にもパックを使ってみてください。市販のリップパックを用いて唇にうるおいを補給すると、唇のうるおい、弾力を取り戻すことが可能です。
アイテムによって使用する頻度が異なるので、購入したら説明書を確認の上、適切な頻度で行ってください。もっと気軽にスペシャルケアを試したいときは、自宅にあるリップクリームやハチミツを使ってもリップパックができるので覚えておくと◎。やり方は、お手持ちのリップクリームやハチミツを唇に塗り、その上からラップをして5~10分程度置き、取り外すだけ。この時使うリップクリームは自分が使い慣れているもの、刺激の少ないものを使用してくださいね。少しでも刺激を感じたらすぐに中止して、皮膚科に行くなど処置を行ってください。

リップスクラブ

唇のカサつき、古い角質を取り除くためのケアといわれるリップスクラブ。しかし、ただでさえ薄い唇の表面を無理にスクラブで擦るのはおすすめできません。過度に角質を取り除くことにより、唇のダメージにつながってしまうおそれがあります。
唇へは強い摩擦を加えず、うるおいを与え続けることで、明るくハリのある唇に導きましょう。もしスクラブを使う場合は、保湿成分や植物オイルなどが十分に配合された肌にやさしいアイテムをチョイス。一般的なスクラブの使い方は、唇を濡らし、リップスクラブを適量取って指で唇になじませた後、ぬるま湯で落とすというもの。毎日のケアに取り入れることは推奨されないことが多いので、使用方法や使用頻度を確認の上、適切に使用しましょう。
また、唇の乾燥や皮が気になってなめるような癖は、乾燥を進めてしまうので控えましょう。唾液で保湿成分が奪われてしまうため、余計にカサつきがひどくなります。ひどいと口唇皮膚炎、口角炎などを招く恐れがあるので要注意です。

唇の乾燥に関するQ&A

唇を美しく保つ秘訣、唇の乾燥がひどくならないようにするためにはどうすれば良いのかなど、唇ケアの疑問にQ&A形式でお答えします。

Q. 唇の乾燥が悪化するNGな習慣は?

A. 唇は刺激に弱い部位のため、強くこすったり、頻繁に触ったりするとダメージを受けてしまいます。
そのため唇を噛んだり、なめたりする、気が付くと唇を触っている癖があるという方は注意が必要です。知らず知らずのうちに唇に負担をかけてしまっているかもしれません。

口呼吸をしている方も唇が乾燥しやすいため、意識的に鼻呼吸を行うように気をつけてみると良いでしょう。
また、唇の保護のために塗るリップクリームも、強く塗ってしまうと摩擦が生じ、唇の乾燥が悪化する原因になります。食事の後に紙ナプキンで軽く押さえただけで口紅を塗ることも、汚れをきれいに拭き取れていない恐れがあるため、避けた方が良いでしょう。飲食をしたあとに口紅を塗り直すときは、まずしっかりと汚れを拭いてから、リップクリームをつけ、口紅を塗るなど清潔にした唇の上からリップクリームを使用するように心がけましょう。

Q. リップクリームを選ぶときのコツは?

A. 医薬部外品の薬用、化粧下地としての機能に特化したものがあります。乾燥が気になる時期や、唇がひどく荒れている場合は医薬品のリップクリームを使うなど、使い分けることがおすすめです。
カサカサしやすい人は、予防と保湿の成分が含まれる医薬部外品の薬用タイプのリップクリームがおすすめです。リップクリームには薬用タイプのものと、化粧下地としての機能に特化したものがあります。後者を選ぶ際は、保湿力や使用感、使っている口紅との相性などで選ぶと良いでしょう。化粧下地としての機能に特化したリップクリームには唇が荒れることを予防する成分は配合されている場合が少ないものの、保湿成分はしっかりと配合されているため、唇と口紅のあいだに膜を作ってくれる効果はあります。唇の縦じわを目立たなくしてくれるなどリップメイクの仕上がりが良くなるため、唇の乾燥がさほど気にならない時は、化粧品のリップクリームのみでも問題ないでしょう。乾燥が気になる時期や、唇がひどく荒れている場合は医薬品のリップクリームを使うなど、使い分けることがおすすめです。

Q. きれいな唇をキープするのに必要な栄養素は?

A. 唇は粘膜でできているため、粘膜を修復したり、皮膚の代謝を上げたりする働きを持つビタミンB2を採るように気をつけましょう。
美しい唇を保つためには、外側からのケアだけでなく、内側から整えていくことも大切です。肌荒れを治す際もスキンケアはもちろん食べ物にも気を配るように、唇も内と外、両方からケアを行うと効果的です。唇は粘膜でできているため、粘膜を修復したり、皮膚の代謝を上げたりする働きを持つビタミンB2を採るように気をつけましょう。レバーや卵、納豆などに含まれているほか、食べ物からの摂取が難しい場合はサプリメントを利用することもおすすめです。

毎日のリップケアでガサガサ唇を脱却

唇は粘膜なので、非常にデリケートなパーツ。特に日常的をマスクを付けるようになってからはマスクの下に隠れてしまうため、以前よりもケアを怠っていたという方もいるかもしれません。
唇が荒れる時期は空気が冷たくで乾燥している冬場のイメージがありますが、実は紫外線が強く、冷房による乾燥が気になる夏場も注意が必要です。
外出時に紫外線カット効果のあるリップクリームをつける他にも、定期的にマッサージやリップスクラブでのケアを行う、特に乾燥を感じる日は眠る前にリップバームをたっぷりと塗って寝るなど、唇をケアする習慣をつけると良いでしょう。毎日のケア以外にも、無意識に唇を触るなどの癖を治す、リップクリームの種類をきちんと把握して使い分けるなど、ちょっとしたことで唇の荒れを改善することができます。うるおいのあるふっくらとした唇は、それだけで魅力的なもの。毎日のケアで美しい唇を手に入れましょう。

【監修医師】久保田 潤一郎
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。

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