ほうれい線の原因は何がある?取り入れたいスキンケアと習慣

年齢を重ねるごとに気になるほうれい線。
例えばイラストの女の子の顔に、ほうれい線を描くだけで、とたんに年齢を重ねた女性の顔に早変わりしてしまうように、老けて見えるいちばんの原因といっても過言では有りません。

今回はそんなほうれい線について、さまざまな角度から考えていきます。
ほうれい線はどうして発生するのか?防ぐためにはどんなことをすればいいのか?どれも今すぐマネできることばかり。
ぜひ、参考にしてくださいね。

ほうれい線

ほうれい線の正体と目立つ原因

はじめに、ほうれい線とはどういったものなのかについてご説明します。
できる場所や目立つ理由などを知ることで、改善へと導きましょう。

ほうれい線とは?

ほうれい線は、一般的な「シワ」とは異なり、頬のふくらみと口の筋肉の境界線にある溝のこと。
頬骨と皮膚をつなぐ、頬の表情筋が収縮することにより、皮膚が引っ張り上げることで生まれる溝です。
別名「鼻唇溝(びしんこう)」とも呼ばれます。
小鼻(鼻翼)から口元に向かって、ハの字に伸びていることが特徴です。

ほうれい線

ほうれい線が目立つ主な原因

乾燥

乾燥は肌のバリア機能を低下させるため、真皮層にある肌のハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を減少させる原因になりやすいことが分かっています。
そのため乾燥により肌のハリや弾力が弱くなると、ほうれい線が目立ちやすくなるため注意が必要です。

肌のたるみ

肌の老化や筋肉の衰えは、30代以降に表れやすい症状です。
肌のたるみが進むと、顎周りのフェイスラインが崩れて、口角から顎にかけて伸びるシワが生じることで頬がたるみ、ほうれい線の溝を深めてしまいます。ほうれい線にマリオネットラインが加わると、さらに老けた印象を与えます。

ただし、ほうれい線が気になるからと、強くマッサージするのは逆効果。
通常のスキンケアはもちろん、肌の潤いを保ち続ける乾燥予防ケアなどで改善していきたいポイントです。

目尻のシミや小じわのほか、口周りのたるみ、目元のくぼみ、骨格によっては頬骨が目立つなどのお悩みは、加齢が原因の可能性があります。
こちらの記事に老け顔に見られやすい理由や、改善方法についてまとめました。ぜひチェックしてみてくださいね。

ほうれい線の予防・改善に取り入れたいスキンケア

ほうれい線はスキンケアだけでなく、生活習慣の乱れや睡眠不足が原因の場合もあります。
特に乾燥予防と、肌を作る素となる栄養素を取り入れるための毎日の食事には気をつけたいところ。
ここでは乾燥予防のための保湿と紫外線対策、栄養素についてお伝えします。

保湿をする

肌を若々しく保つために、特に気をつけたいのが保湿です。
肌に必要な水分と油分がきちんと行き渡ると、正常なターンオーバーの維持につながり、健康的な肌を保ちやすくなります。

洗顔後や入浴後はもちろん、マスクを外した後や外気が乾燥しているとき、特に乾燥が気になるときは、クリームなどの油分が多いスキンケアアイテムを活用し、乾燥予防すると効果的です。
また肌質ごとに、必要な美容成分も異なります。例えば乾燥肌の方は、肌の水分保持力が低いことが特徴です。
肌が乾いている状態のため、セラミドなど肌の内側の水分量を保ってくれる成分が配合されたアイテムを使うと、効果を実感しやすいでしょう。より高濃度な成分が配合された、医薬部外品を試してみることもおすすめです。

乾燥予防をしっかりしているのに、効果が感じられないという方は、ケア方法が間違っている可能性があります。
肌に合わないアイテムを、日々のスキンケアで使用し続けていると、肌がダメージを受けていることもあるので注意しましょう。

ほうれい線やマリオネットラインのせいで、老けて見えるという悩みのある方は、毎日のスキンケアにエイジングケアを取り入れることもおすすめです。
年齢肌に効果のある美容液を試してみると良いでしょう。

栄養豊富な食事を取る

栄養不足は肌のターンオーバーを引き起こし、バリア機能を低下させる原因になりやすいことが分かっています。
美しい肌を保つためには、スキンケアだけでなく皮膚の健康を保つため、食事の栄養のバランスを整えることも大切。
タンパク質、亜鉛、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなどの栄養素を意識的に摂ることがおすすめです。

紫外線対策をする

紫外線は外部刺激となり、肌のバリア機能の乱れなどの原因になりやすいため、日中外に出るときは日焼け止めをしっかり塗るほか、日傘や帽子なども活用して紫外線対策を行うと安心です。
室内にいるときも、窓からの日差しがよく入る部屋にいるときは要注意。窓ガラスでは紫外線を防ぐことはできません。
屋内にいる間も日焼け止めを塗り、紫外線対策に努めると良いでしょう。

ほうれい線対策に取り入れたい習慣

ほうれい線は肌のハリの低下と、筋力のたるみが原因です。
ここでは顔の筋トレと、リンパマッサージをご紹介します。
スキンケアの時間や日常の空き時間に、さっと取り入れられるものなので、毎日の習慣にしてみてはいかがでしょう。

顔の筋力を鍛える

顔の筋力が衰え、頬がたるむと“老け見え”に繋がります。普段から意識的に、顔の筋力を使おうという意識が大切です。
表情筋を鍛えて顔の表情をはっきりさせ、はつらつとした印象を与えることで、“老け見え”を防ぎましょう。

日頃から、口角を引き上げる、ほうれい線の裏側をなぞるように口を閉じて舌を回す(左右各10回行う)など、気がついたらすぐにできるような顔の筋トレをいくつか覚えておいて、日常のすき間時間に行うことがおすすめです。
ただし、筋力を鍛えすぎるとシワが増える原因にも繋がるので注意が必要です。

セルフケアのアプローチだけでは悩みが解消されないという方は、美顔器を使ったり、美容医療の施術を受けてみたりするのも良いでしょう。

顔の筋トレについて、こちらの記事にもまとめてあります。ぜひ参考にしてみてくださいね。

リンパマッサージをする

普段は目立たないほうれい線が気になるときは、顔のむくみをとり、血流を改善するのも◎。
以下へいつでも簡単にできる、リンパマッサージのやり方を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

  1. 手ぐしで頭部全体をほぐしたら、10本の指で手ぐしをかくように額から頭の上までマッサージし、後頭部を通って鎖骨の内側まで流すように指をすべらせます。
    最後はリンパをよく流して、老廃物を排出させましょう。
  2. 1を3回行ったあと、ほうれい線まわりのコリをほぐし、頬骨の下に指を添わせながら、ふたたび鎖骨の内側まで流すように指をすべらせ、リンパを流しましょう。

ポイントはこすらないこと。
マッサージを行う際には、しっかり化粧水で肌を潤したあと、肌のすべりが良くなるように乳液やクリーム、オイルを使い、優しい力加減で肌に触れることを心がけましょう。

ほうれい線

乾燥予防でハリ感をキープ

ほうれい線は肌のハリや弾力が低下すると、次第にくっきりと刻まれてしまうもの。
肌は乾燥するとターンオーバーが乱れて新陳代謝が悪くなり、老けた印象になりがちです。
うるおいのある健康的な肌をキープして、若々しい印象を保ちましょう。
顔の筋トレは、顔の印象をはっきりとさせることに効果的なので、たるみが気になっている方は乾燥予防と一緒に顔のエクササイズを行うことを習慣づけると良いでしょう。

また、頭皮が硬い方も要注意。頭皮と顔の皮膚はつながっているため、頭皮の硬さが肌のたるみに影響を与えている場合もあります。

そのほか、食事のとき、片方だけで噛むクセによって顔がゆがみ、ほうれい線につながる場合もあります。
セルフケアを続けても症状が改善されない、乾燥が悪化してしまった場合は、早めに医師の判断を仰ぎ、治療を行いましょう。

スキンケアにおいては、スキンケアに入る前のクレンジングや洗顔といった、落とすケアも大切。汚れが落ちきっていない肌には美容成分が十分に届きません。必ず汚れをしっかり落としたあとでケアに入ると良いでしょう。

さまざまなアイテムを塗り重ねるのが面倒という方は、ひと塗りで肌に必要なうるおいをあたえることができるオールインワンアイテムがおすすめ。
化粧水、乳液、美容液の効果が一つに詰まっているため、手軽だけどしっかり肌にうるおいを与え、乾燥予防することができますよ。

毎日の乾燥予防や顔の筋トレなど、細かい努力をコツコツ習慣づけすることで、ハリ感のある美肌をキープしましょう。

【監修医師】久保田 潤一郎
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。

タイトルとURLをコピーしました