目の下にできるしわの種類|基本的な対策方法と注意点

年齢を重ねると上まぶたの皮膚のたるみや、こめかみの凹み、シミなど、気になる部分が増えてしまうもの。
特に顔にあらわれると一気に見た目年齢を上げてしまうのがしわです。
額や口元などしわが気になる部分は顔の中に多くありますが、特に老けた印象を与えやすいのが目元のしわ。目の下や眉間などの目元にできる小じわ、気になりますよね。

今回はそんな目の下などにできるしわの改善方法や治療法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてくださいね。

目の下 しわ

目の下にできる2種類のしわ

目の下のしわは「乾燥じわ」もしくは「たるみじわ」であることが多くあります。
この章では、それぞれのしわの特徴をご紹介します。

乾燥じわ

皮膚の浅い層(表皮)にできる細かいしわのこと。
乾燥はもちろん、乾燥を引き起こす原因である肌のバリア機能の低下や保湿不足、紫外線によるダメージが原因でしわができることもあるので注意が必要です。

たるみじわ

皮膚の深い層(真皮)にできる肌の溝のこと。
顔のたるみが原因でしわができるのは、肌が皮膚のハリや弾力のもとであるコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などが失われている状態のため。
たるみが生じた皮膚には、深いしわができやすいので、気になったらすぐにケアを始めると良いでしょう。

しわの対策方法

ここでは、しわ対策についてお伝えします。
毎日のケアに取り入れたいものや、スペシャルな治療法など、幅広くお伝えするので是非参考にしてみてくださいね。

保湿をして肌の乾燥を防ぐ

乾燥した肌はバリア機能が低下し、肌トラブルを起こしやすくなっています。ハリも低下するので、しわも刻まれやすい状態。
化粧水や乳液、アイクリームなどの保湿アイテムを使用して肌を保湿し、乾燥を防ぎ、しわを予防しましょう。

保湿アイテムを選ぶ際は、セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸、プロテオグリカンなど保湿成分が豊富に入ったアイテムの使用がおすすめです。
乾燥しバリア機能が低下すると、外部刺激を受け、肌のターンオーバーが乱れる原因になります。
ターンオーバーの乱れは、ハリやうるおいを失いやすく、シワが生じやすくなります。保湿により乾燥を防ぐことで、肌のバリア機能を維持することが大切です。

有効成分が配合されたクリームでケアをするのもおすすめ。
セルフケアを行う際は、摩擦に気をつけましょう。アイクリームや美容液をつけるとき、中指や薬指を使って優しく触れるようにすると、肌への摩擦を起こしにくくできますよ。
この方法は、血行不良が原因のクマなどのケアとして、優しくマッサージを行う際にも使えます。

毎日洗顔をする

顔に残る汚れや化粧などは、皮膚に大きな刺激を与えます。必ず毎日洗顔をするよう心がけましょう。
アイメイクを落とす際も、クレンジングが肌への刺激になってしまう場合もあります。
しっかりメイクを行った日は必ずポイントメイク落としを使用する、美容成分が配合された乾燥肌用のクレンジング剤を使用するなど、目元をこすらないよう意識すると安心です。
洗顔する際は肌への摩擦を軽減するように、優しく洗うことがポイント。洗いすぎると必要な皮脂まで落としてしまうので、1回の洗顔時間は2分程度にとどめると良いでしょう。

紫外線対策をする

紫外線は皮膚の細胞を傷つけ、肌のバリア機能を低下させやすくします。
外出時は日焼け止めを塗り、紫外線のダメージから肌を守るよう心がけましょう。
日焼け止めを塗ることはもちろん、帽子や日傘も活用すると良いでしょう。
日焼け止めやUVカット効果のあるメイクアイテムを利用して、紫外線対策を行うことも大切です。

また、しわの改善には美容医療に頼ることも効果的です。
しわ治療にはクリームやセラムを使ってケアを行うほか、コラーゲンやボトックス製剤を注入するなどの施術を行うという選択肢もあります。

一般的にボトックス注射とは、米国の企業が製造販売するボツリヌストキシン製剤のことを指します。
腫れや痛みなどの副作用やダウンタイムはありませんが、注意したいのは施術後の内出血など。目の周りの皮膚が薄い部分は内出血を起こしやすいため、目立ってしまう場合もあります。
内出血が起きた場合は2週間程度で消失するので、気になる方はそのあたりも考慮して施術の日を決めると安心ですよ。

特に効果的なのは、目尻側にできやすい表情じわ。表情じわは、まばたきや笑った時など、表情の動きや変化によって刻まれます。
とはいえ、ずっと無表情でいるわけにもいかないので、表情じわのお悩みは、セルフケアでの予防や改善に限界があります。

そんな悩みにアプローチすることのできる治療方法として、ボトックス製剤による注射が挙げられます。
筋肉の動きを弱める働きがあるため、目尻や眉間のシワが気になる部位に注射することで、シワを改善してくれます。
ポイントは、ボトックス製剤を入れる量。あまり入れると表情が動かず不自然になってしまうので、プロの医師の目による診断をきちんと受けましょう。
上手に使うと悩みの解消を期待することができます。

目の下のしわを作らないために注意したいこと

しわが刻まれる原因は、毎日のちょっとしたことの積み重ねでもあります。
ここでは特に注意したいことを2つお伝えします。ちょっとしたことではありますが、気にするだけで目元に良い変化を感じることができますよ。

目のまわりの乾燥予防を徹底する

目の周りには皮脂腺がなく、皮膚のバリア機能を果たす皮脂膜がつくられないため、乾燥しやすい部位です。
さらに目の周りの表皮・真皮は非常に薄いため、しわが戻りにくく、表情じわから細かいしわができる原因になってしまうので、注意が必要です。
保湿効果の高いアイクリームを塗るなど、目の周りの乾燥予防を心がけましょう。

なるべく目を擦らない

PCやスマホ、ゲームなどで目を酷使することで瞬きが少なくなり、眼球が乾いてドライアイになると、ついつい目を擦りがち。
摩擦による目の周りの皮膚に刺激を与える可能性があるため、発赤などのトラブルにつながる恐れがあります。
うるおいを失い、しわができやすい状態になることを防ぐためにも、目を擦らないよう注意しましょう。

目の下 しわ

乾燥予防でしわも改善

年齢を重ねると上まぶたの皮膚のたるみや、こめかみの凹み、シミなど、気になる部分が増えてしまうもの。
そんな時もそれぞれの悩みにきちんとアプローチできる治療法やケアを選べると安心です。

シミには美白成分が配合されたアイテムを使用するなど、市販薬や医薬部外品を使用したセルフケアを行うことも大切ですが、改善が見られない場合は、皮膚科へ行き医師に相談することもおすすめです。

そして、特に気をつけたいのが肌の乾燥です。
肌にうるおいが足りないと、バリア機能の低下により、肌の内側に水分を保持する力が低くなり、しわができやすくなる原因にもなります。
肌に必要な水分や油分をきちんと浸透させて届けることで、内側からうるおいのある肌を取り戻すことができます。
しわ改善はもちろん、マスク生活で毛穴が気になる肌の改善や、ドライアイで目を擦り外部刺激を与えてしまうなど、肌トラブルの解消にも乾燥予防は大切です。

ハリやツヤのある肌作りのためにも、まず頑張りたいのは、毎日のスキンケア。
肌は洗い上がりが一番乾燥しやすいタイミングです。洗顔やクレンジング後、すぐに乾燥予防を行う習慣をつけましょう。

また、ストレスや寝不足など、生活習慣の乱れも肌に悪影響を及ぼします。
毎日しっかりと乾燥予防や生活習慣の見直しを行い、悩みの少ない肌を目指しましょう。

【監修医師】久保田 潤一郎
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。

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