おでこのしわができる原因|しわ予防のマッサージとスキンケア

年齢を重ねるごとに気になるのが、顔にできるシワ。
眉間や目尻などの目元の小じわ、ほうれい線などの口元にできるしわなども気になりますが、顔のなかでも目立つ、おでこにくっきりと刻まれたしわは、“老け見え”に大きく関わります。

今回はおでこのしわができる原因から、おでこのしわを目立ちにくくするマッサージやスキンケアまで、今日からすぐできるセルフケアをお伝えします。
おでこのしわにお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

おでこ しわ

おでこにしわができる主な原因

エイジングケアを意識しているのに、おでこにしわができてしまった…。そんなお悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
一体なぜ、おでこにしわができてしまうのでしょうか?
主な原因は3つ。まずはそれぞれの違いを理解しましょう。

表情の動きのクセ

普段からおでこを上げたり下げたりするクセがある人は、おでこにしわができやすいといわれています。
まぶたや目を開いたり眉毛を上げたりする動きは、つい自然と行ってしまいがちですが、しわができてしまう要因にもつながります。

また、おでこは加齢や紫外線の影響で、肌のハリが低下している状態だと、しわが定着してしまう可能性も。
一方、ハリのある肌は、表情の変化によってしわができたとしても、元の状態に戻りやすいといわれています。

おでこの筋肉の衰え

おでこのまわりを動かす筋肉である、前頭筋まわりの組織が衰えると、おでこの皮膚がたるみ、しわができる原因になる場合があります。
前頭筋はおでこの前部を覆っており、頭部と顔面部をつないで頭皮につながる顔の皮膚をキュッと引き上げている筋肉。
これら付近の組織の機能が低下すると、おでこにしわができてしまう原因のひとつとなります。

ドクターズポイント
眼輪筋や眼瞼挙筋(がんけんきょきん)の衰えなどにより、上瞼が下がってまぶたが重くなり、見えにくくなる瞼下垂症(がんけんかすいしょう)がある場合は、まぶたを上げ下げするために、前頭筋を使っている場合があります。
このような癖があると、おでこのしわが目立ちます。
20歳代で、おでこのしわが目立つ人は先天性眼瞼下垂症の可能性もあるので、注意しましょう。

肌の乾燥

水分が失われて乾燥した肌は、細かいしわが入りやすい状態になります。
おでこは皮脂分泌が多い部位なので、本来は乾燥しにくい場所ですが、水分と油分のバランスが不安定になると一転、乾燥し肌のバリア機能が低下することで肌荒れが起きてしまいます。

乾燥しやすくなる原因としては、紫外線や摩擦による刺激、過度な洗顔、保湿不足など。
また、おでこに皮脂が多い人は、あぶらとり紙や洗顔で過度に油分を取り除いているケースもあるので注意が必要です。

乾燥状態に陥るのを防いで、肌のうるおいをキープし続けることが大切です。

表情筋を鍛えてメリハリのある若々しい顔に

若々しい印象を目指すには、表情筋をはじめとした顔の筋肉トレーニングが重要です。
とはいえ、強く揉んだりするとしわの原因にもつながってしまいます。

ここでは表情筋を鍛える前に取り入れたい、前頭筋のケア方法を2つご紹介します。
どちらも簡単なマッサージなので、すきま時間に取り入れてみてくださいね。

前頭筋の血流をよくする

おでこ前部を覆っている前頭筋の血行不良は、皮膚のたるみにつながります。
前頭筋の血流をよくするマッサージで、過緊張をほぐし、しわが目立ちにくくなるようにケアしましょう。

前頭筋び血流をよくする

前頭筋をマッサージする

前頭筋の筋肉が凝って固くなると、顔のたるみにつながります。
日頃からこまめにマッサージをしてコリをほぐし、顔全体をリフトアップしましょう。

前頭筋をマッサージする

乾燥によるおでこのしわを予防するためのスキンケアのポイント

実は顔のなかでも、おでこは乾燥しやすい部位。
前髪で隠れているからと、うっかり紫外線を浴びてしまっていたり、Tゾーンのテカリを防ごうと、ゴシゴシ洗顔してしまっていたりしていませんか?
外部刺激でバリア機能が低下すると、おでこが乾燥してしわの原因になってしまいます。

しわ対策として、美容皮膚科でのボトックス注射、ヒアルロン酸注射などの施術を行う場合もありますが、まずは病院治療ではなくセルフケアを試みてみるのも良いでしょう。
ここでは乾燥予防でしわを寄せ付けない、スキンケアのポイントを3つご紹介します。

保湿をする

洗顔後、化粧水のあとには必ず乳液や美容液、クリームなどの保湿化粧品を湿布し、肌の水分を逃さないように、しっかりと保湿しましょう。
時間がある時はシートマスク、フェイスパックを使用して、肌にうるおいを与えるスペシャルケアもおすすめです。

日中の乾燥が気になった時は、いつものスキンケアを見直してみると良いですよ。
メイクの上からミスト状の化粧水をかけるなど、こまめに保湿するタイミングを増やすと、肌の水分を保ち続けるのに役立ちます。

そのほか、朝のお手入れ後にうるおいが続く、乾燥予防処方のアイテムもおすすめ。
ジェル状で長時間水分を保持し続けるテクスチャーなら、水分をゆっくりと角質に届け、肌のうるおいを保ち続けてくれます。

いつも使っているスキンケアの成分表示にも注目しましょう。
ヒアルロン酸、セラミド、コラーゲン、プロテオグリカンなど、ハリや弾力ケアに効果のある保湿成分が豊富に入っているものが◎。
レチノールなどを配合したリンクルケア商品は刺激が強い場合があるため、肌に合うかチェックしてから購入しましょう。
薬用アイテムや医薬部外品と表示されているものも、きちんとパッチテストを行うことをお勧めします。

保湿はしっかりしたいけど、スキンケアは時短したい時には、長時間肌を乾かさない機能が1本に詰まった、オールインワンのアイテムを試してみるといいでしょう。

紫外線対策をする

紫外線は肌を乾燥させるので、しわをできやすくしてしまいます。
当然、おでこのしわにとっても乾燥は大敵。
外出時には必ず日焼け止めを塗って、紫外線対策をしましょう。ベタベタするからといって、日焼け止めを塗る量が少ないと、効果が十分に得られません。必ず適量を使うように心がけましょう。

さらに、帽子や日傘、最近ではUVケア効果のある衣類もたくさん出ているので、物理的に紫外線をシャットダウンするのも効果的です。
日傘は白っぽいものより、紫外線を吸収する黒いものを選ぶと、紫外線からしっかりと肌を守ってくれるのでおすすめです。

洗顔をする

肌にとって大切な皮脂膜を落としすぎないよう、洗顔料をよく泡立てて優しく丁寧にあらいましょう。
汗をかく時期でベタつきが気になる方は、冷水かぬるま湯で顔を洗えば、皮脂が取れすぎることはありません。ゴシゴシと擦るような洗い方は、強い摩擦によって肌が傷つくので厳禁です。
また長時間の洗顔は、必要な皮脂まで洗い流し、乾燥につながってしまいます。1回の洗顔は、2分以内を目安に終えましょう。

おでこ しわ

早めの乾燥予防ケアで、“見せたくなるおでこ”を手に入れる

一度できてしまうと消えにくいと言われている、おでこのしわ。
深く刻まれてしまったおでこのしわには、しわ伸ばしテープや専門の美容クリニックの治療で即効性を狙うのもひとつの手ですが、まずはしわに気が付いた時点で、日々の生活に取り入れやすいスキンケア等から取り組んではいかがでしょうか。

こまめなケアと毎日の乾燥予防対策で、歳を重ねても若々しい“見せたくなるおでこ”にしていきたいですね。
今回ご紹介した、おでこのしわの基礎知識や対策を毎日の生活に取り入れてみてください。

【監修医師】久保田 潤一郎
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。

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