「目立つ」「ストレス」「早く治したい」「ニキビ跡を残したくない」など、顔ニキビで悩む人の悩みはさまざま。
今回はそんなできてしまったニキビについて、ニキビケアの方法や、おすすめアイテムをご紹介します。
対策方法を知っていれば、ニキビが増殖してしまってもうろたえることはありません。
ニキビができてしまう原因を知り、毎日の予防とケアをしっかりと行い、美しい肌を取り戻しましょう。
顔ニキビの特徴
まず、ニキビとはどういった症状なのかをご紹介します。
年代や性別による違い、できてしまう原因など簡単にまとめました。目を通してみてくださいね。
年代や性別による違い
年代による違い
思春期ニキビは、性ホルモンが関与するニキビです。急激なカラダの変化にホルモンバランスが乱れ、皮脂分泌のバランスが崩れてしまうことがおもな原因です。
小学校の高学年から中学生にかけてでき始め、高校生のときに目立ちやすいと言われています。
最初は額が中心で、次第に鼻や頬にでき、その後あごや首へと広がることが多いのが特徴です。
思春期ニキビが20歳以降も続く、あるいは20歳を超えて初めて発症する大人ニキビ(思春期後痤瘡)の場合、口の周囲、あご、髪の生え際、眉間などにできやすいことが、思春期ニキビとの違いです。
大人ニキビは、30代や40代にも多く、50代にもみられるため、幅広い年代や性別の方がニキビに悩んでいると考えられます。
男女による違い
女性は頬など顔の側面にでき、生理前に悪化することが多いでしょう。 男性はかみそりの使用時に細菌が付着しやすいため、顎などひげの生える部位にできやすいことが特徴です。
ニキビの原因
ニキビは、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスの乱れにより皮脂の過剰分泌が生じ、毛穴が詰まってできる肌トラブルです。皮脂腺の異常による、慢性炎症疾患とも言えます。
毛穴が詰まることで毛穴の中に古い角質や皮脂がたまり、やがて皮膚の常在菌であるアクネ菌の感染と炎症が生じることが発生の原因。
ニキビの形成には、ストレスや生活習慣(不規則な生活、睡眠不足、食生活)などが関与して発生すると考えられているため、規則正しい生活を送ることが改善への近道です。
顔ニキビの場合は、手との接触や薬品による刺激も原因になりやすいため、日常生活やスキンケアを選ぶ際に注意しておくと安心です。
【部位別】顔ニキビができる原因と対策
この章では、顔にニキビができてしまう原因をさらに深掘りするほか、対策方法についてもご紹介します。 5つのポイントに分けてご紹介するので、試しやすいものから取り入れてみてはいかがでしょうか。
1. 額・髪の生え際
シャンプーや整髪剤は皮膚に残ると刺激になりやすく、ニキビができる要因になる可能性もあります。
シャンプーや整髪料をしっかり洗い流すことで、肌を清潔に保ちましょう。
2. 眉間・眉毛
ニキビの原因になる可能性がある雑菌の付着を避けるためには、うっかり手で触れてしまいやすい部位のため、触れないよう意識することが大切です。
前髪を伸ばし過ぎないなど、チクチクとした刺激にならないよう工夫をすることで、ニキビができるのを防ぐことができます。
ニキビの原因となる可能性がある、雑菌の付着を避けるため、前髪がかからないようにする、手で触れないなど工夫をしましょう。
3. 鼻
肌の保護機能を低下させやすい紫外線によるダメージを避けるため、紫外線や鼻をかむ際の刺激に気を付けましょう。
特に鼻は紫外線によるダメージを受けやすいため、日焼け止めを塗ることを習慣化しましょう。
肌への摩擦は肌トラブルを招く恐れがあるため、鼻をかむときは肌に優しいティッシュを使用すると安心です。
4. 頬
枕や寝具、マスクや化粧品の素材が肌に対して刺激が強かったり、不衛生だったりすると、肌トラブルにつながりやすいため注意が必要です。
枕や寝具、メイク道具を清潔に保つことに加え、枕や寝具のカバー、化粧品を刺激の少ないものに変えることなどきちんと管理し、トラブルの原因を作らないことが大切です。
5. 口の周囲
毛を剃る際の刺激は肌を傷つけやすいため、シェービングには気を使いましょう。
カミソリやシェーバーで毛を剃るときは清潔で新しい刃を使うなど、なるべく肌を傷つけないよう心がけましょう。
顔ニキビの原因に対処する方法
顔ニキビの原因や、それにどう対応すれば良いのかがわかると、いざ発症してしまった時も冷静に対処することができます。
ニキビの治し方やスキンケア方法をご紹介するので、日々のケアの参考にしてみてください。
ニキビの治し方の基本
まずはニキビが発生しにくい顔の状態を作るため、正しい洗顔で肌の清潔を守り、保湿で肌のバリア機能の低下を防ぐことを心がけましょう。
炎症が生じていない初期のニキビは、生活改善とスキンケアが大切。
悪化したニキビはアクネ菌を抑える抗菌薬やその他のニキビ治療薬による治療行うと良いなど、対処法が異なることにも注意が必要。
いずれの場合も、適切なスキンケアでしっかり乾燥予防をして、肌のターンオーバーやバリア機能を維持することが、ニキビの発生や重症化の予防につながるため、毎日のスキンケアを大切にしましょう。
顔ニキビの適切なスキンケア方法
洗顔
汚れや角栓を落とそうとゴシゴシと擦らず、十分な泡で優しく洗うこと。洗顔料が残るとニキビの原因になるので、すすぎもしっかりと行うことを心がけましょう。
たっぷりの泡で包み込むように洗うことが、正しい洗顔のポイント。
女性の場合は、Tゾーン(特に眉間・眉・鼻)に化粧が残らないよう、しっかり洗顔する、髪の生え際に洗い残しが生じないよう、髪をとめるなど細部に気を配る工夫も効果的。
顔の中でも皮脂の分泌量が多い鼻やTゾーンなどの皮脂線が多い場所は、部分ケアを行うことも大切です。
保湿
保湿アイテムは美容成分が含まれているものを選ぶと良いでしょう。
肌の水分量を保ち続け、保湿しやすくするスクワランやグリセリン、ヒト型セラミドなどの成分が入っているものがおすすめです。
化粧品は「ノンコメドジェニック」や「ハイポコメドジェニック」と記載されたものを選ぶ
コメドはニキビのはじまりである毛穴が詰まった状態をさします。
「ノンコメドジェニック」はニキビができにくいように作られている商品、「ハイポコメドジェニック」はコメドを発生させる可能性が低くなるように作られている商品です。
規則正しい生活で健康的な肌を維持する
ストレスや不規則な生活を避け、十分な睡眠を取り、栄養バランスの取れた食事を心がけることは、美しい肌作りにもつながります。
規則正しい生活は肌のターンオーバーを正常化し、肌の健康維持につながるためです。
美肌と生活習慣について、こちらの記事で詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
規則正しい生活と乾燥予防で、ニキビができない肌をつくる
ニキビは体の部位だと背中、顔だとフェイスラインやおでこ、口周りにできやすく、状態によって白ニキビや黒ニキビ、赤ニキビなどと呼ばれています。
吹き出物やニキビは食生活の乱れや睡眠不足の影響でホルモンバランスが乱れ、肌のターンオーバーが乱れたり皮脂分泌が過剰になったりすることで発症します。
そのため、規則正しい生活やバランスのとれた食事を意識することが大切です。食事で栄養バランスを取ることに自信のない方は、サプリメントでビタミンCを補うなど、工夫してみましょう。
注意したい点は、ニキビや肌荒れを治めるには、体の内側のケアと外側のケア、両方が必要ということ。
規則正しい生活にくわえ、肌を清潔に保つことも大切です。
クレンジングや洗顔料は自分の肌質に合わせて洗浄力を選び、あまりにも洗浄力が強いものは必要な皮脂まで奪い取ってしまうため避けると良いでしょう。
洗顔後はすぐに保湿を行うこともポイントです。角層までうるおいが届くように、化粧水で肌に水分を与えた後は、油分である乳液やクリームでしっかりとフタをして、水分の蒸発を防ぎましょう。
スキンケアアイテムを塗り重ねるのが面倒という方は、ひと塗りで肌に必要な水分と油分を届けることができるオールインワンアイテムがおすすめ。
肌が渇くと外部刺激に弱くなり、肌荒れを起こしやすく、ニキビができる可能性も高まります。
日々の生活の見直しやスキンケアを徹底するほか、肌を長時間乾かさず、うるおった状態をキープする乾燥予防もニキビケアの大切なポイントです。
【監修医師】
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医
杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。