指先の乾燥を予防するポイントは?基本の対策と悪化した時の対処法

手を洗ったり、アルコール消毒を行う機会が増えた昨今。手荒れ、特に指先の乾燥に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
普段なにげなくしている家事や作業の中にも、指先を使うものはたくさんあります。ここでは、知らず知らずのうちに酷使してしまっている指先の乾燥についてお伝えします。指先はなぜ乾燥してしまうのか。乾燥予防からケア方法まで詳しくお話していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

指先 乾燥

指先の乾燥と起こりうる症状

指先の乾燥はなぜ起こるのでしょうか。ここでは指先が乾燥する原因や、どんな症状が起こるのかをご説明します。原因が分かると対処法も分かってくるので、ぜひ自分の行動と照らし合わせてみてくださいね。

指先が乾燥する原因

水仕事

食器洗い、お風呂洗いなどの家事により、洗剤やお湯によって指先の皮脂が流され、バリア機能が落ちることで指先が乾燥します。他にも炊事や洗濯など、家の中の仕事は洗剤を使う機会が多いため、手が荒れてしまいがち。昔は家事は母親や奥さんなどの女性がする機会が多かったため、家事が原因で起こる手湿疹を「主婦湿疹」と呼ぶこともあります。
水仕事のほか、美容師、調理師、医療関係者、ネイリストなど、水を使うことが多い職業の人も肌荒れを起こしやすいので乾燥予防を心がけましょう。

手の洗いすぎ

石けんやハンドソープでの手洗いを続けすぎると、皮膚を保護する皮脂膜まで洗い流してしまうため、指先が常に乾燥した状態になりやすくなってしまいます。
特に乾燥肌や敏感肌、アトピー性皮膚炎の方は皮膚のバリア機能が低いため、手のひらや手の甲、指先の乾燥にも悩まされる方が多いと言えるので、日々の手洗いにも注意が必要です。

アルコール消毒

お店に入るときや帰宅後など、アルコール消毒を行う機会が増えています。
アルコール消毒はウイルス対策には効果的ですが、アルコールが指先の皮脂膜を取り除くため、過度に使うと皮膚の乾燥を進めてしまう恐れがあります。乾燥予防ケアと平行して使うことを意識しましょう。

摩擦

指先が外的刺激を受け、摩擦が生じるとバリア機能が低下し、乾燥しやすくなります。
特に段ボールや新聞紙などの紙類に触れる機会が多いと皮脂が奪われやすいため、紙に触れる機会の多い方、配送作業などが多い方は、指先の乾燥が起こりやすいと言えます。

指先の主な乾燥原因

指先の乾燥が悪化すると起こりうる手荒れの症状

手荒れが生じる原因は、バリア機能が低下した皮膚が外的刺激を受けること。ひび割れ、あかぎれなどになりやすいため、手を使う作業をすることが多い方は季節関係なく1年を通して乾燥予防をする必要があります
ひび割れは、皮脂膜が減少し指先の角質の水分が蒸発して、表面がカサカサした状態になってひびが生じた状態。
皮膚は表から表皮、真皮、皮下組織で構成されていますが、ひび割れは真皮まで達する細く深いひびを指します。一方あかぎれは、ひび割れのひびが進行した状態で、出血や炎症が生じて赤みが出ることもあります。さらに悪化するとかゆみや腫れがひどくなり、皮膚炎(湿疹)が生じてしまう可能性があるため、日ごろのケアで、指先のうるおいを保つことが大切です。

指先の乾燥を予防する方法

続いては、指先の乾燥を予防するための対策についてお伝えします。ただハンドクリームを塗るだけでなく、効果的な塗り方や乾燥予防におすすめの成分、手袋などのケアアイテムについてもご紹介します。

こまめな保湿を徹底する

乾燥予防に欠かせないのは、皮膚の水分量と油分量のバランスを整えること。水仕事や指先を酷使した後は、ハンドクリーム、ジェルなどで指先にうるおいを与えることを習慣化しましょう。外出時も保湿アイテムを携帯し、乾燥するまえに指先に塗ることを徹底すると良いでしょう。
爪や爪の周りの乾燥予防には、ネイルオイルがおすすめです。小さくて持ち運びが便利なものが多いので、ポーチに入れておいてもかさばらない点も◎。香りの種類も豊富なので、自分好みのものを選ぶと、乾燥予防はもちろん気分転換も楽しめるのでおすすめです。
ハンドクリームを選ぶときは、尿素やヒアルロン酸、ヒト型セラミドなどの保湿成分が含まれているものを選ぶと良いでしょう。塗るときはただ手に伸ばすのではなく、指先から手のひらまでマッサージするように塗り込んでいくと、細かい部分までしっかりと塗ることができるのでおすすめです。

室内の乾燥対策をする

乾燥対策には、室内を適切な湿度に保つことも大切です。加湿器を置く、濡れたタオルを窓際に吊るす、お湯を沸かすなど、無理のない範囲で空気の乾燥を防ぎましょう。室内の湿度が低いと肌の水分も失われやすくなるため、保湿とセットで部屋の湿度にも気を配りましょう。

熱いお湯を使わない

温度の高いお湯は皮脂を洗い流してしまいやすいため、入浴中や水仕事の際に熱いお湯を使うのは避けると良いでしょう。
必要な皮脂を洗い流さないためにも、洗顔時と同じく手を洗う際もぬるま湯の使用がおすすめです。このとき、手をゴシゴシと洗わないこともポイントです。

水仕事では手袋を使う

水仕事の中でも、食器洗いは指先がふやける上に洗剤に触れたり摩擦が生じたりと、皮膚にとって良くない状況が長時間続きます。
長時間水に触れる際は、指先をガードするゴム手袋などを付けて作業を行うと良いでしょう。このとき、肌にやさしい素材の布手袋を付けた後にゴム手袋をつけると皮膚に刺激を与えにくいので◎です。
指先の症状が特にひどい場合は、指サックを付けたりテーピングを行うことも、患部が水に触れることを防ぎ皮膚を保護できるのでおすすめです。

ハンドケア用の手袋を装着する

指先の乾燥予防に適した手袋も販売されているので、ひどい乾燥に悩んでいたり症状が落ち着かないという方は試してみてはいかがでしょうか。
指をよく使う際や、就寝時などに着用してケアを怠らないようにすると良いでしょう。就寝時の着用がおすすめなシルク製やオイル配合のアイテムのほか、装着したままスマホを操作できるアイテムもあるので、いくつか用意しておいて使い分けると効果的です。

生活習慣を改善する

ホルモンバランスの乱れも皮膚トラブルの原因の大きな一因です。ホルモンバランスを整えることでターンオーバーの周期が正常化されると皮膚のうるおいバランスが整いやすいとされているため、生活習慣を改善することは指先の乾燥予防にも良いと言えるでしょう。
ホルモンバランスの改善には規則正しい食生活、ストレス解消、適度な運動で血行促進など、生活習慣の見直しが必要です。朝食を必ず食べる、自分に合ったストレス解消法を見つけるなど、できそうなことから少しずつ整えていくことが無理なく継続させるポイントです。

指先の乾燥が悪化したときの対処法

指先の乾燥予防に気を配っていてもなかなか治らない場合や悪化してしまった場合は、市販薬を使ったり皮膚科にかかったりすると良いでしょう。ここでは症状がひどい場合の対処法についてお伝えします。

症状に合った薬を使う

指先の乾燥が悪化して間に見えて症状がひどいときや痛みを感じる時は、症状に合うOTC医薬品(薬局やドラックストアで購入できる要指導医薬品や一般用医薬品)を試してみてください。ひび割れやあかぎれの場合、感染していなければ抗菌剤などの傷薬を塗布して創傷被覆材(絆創膏など)を貼り保護しましょう。
かゆみや赤み、炎症などが生じている場合は抗炎症剤を用いるなど、症状によって合う商品や使い方が異なるので、注意してください。

皮膚科に行く

症状の悪化が収まらない場合は皮膚科で相談することがおすすめです。「このくらいの症状で病院に行ってもいいのかな?」と迷う方もいらっしゃるかもしれませんが、放っておくとどんどん悪化して治りにくくなることも…。医師の診断を仰ぎ、症状に応じた外用薬や内服薬を処方してもらうことは、完治への一番の近道です。ちょっとした症状でも相談できるような、かかりつけ医を持っておくと安心ですよ。

乾燥予防と症状に合ったケアが大切

手は年齢が出やすい部分なのでケアを行っている方も多いかもしれませんが、手荒れの原因や症状によって使うアイテムやケア方法は違うもの。この機会に見直しをして、自分の症状に合った乾燥予防や保湿ケア、医薬品でのケアを行ってみてください。
手洗いや家事、空気の乾燥だけでなく、マニキュアを落とす際の除光液やパソコンのタイピングなど指先が乾燥する原因は生活の中でたくさんあります。今はまだ気にならないという方も、手を洗った後や寝る前などに手のケアを行う習慣を付けると良いでしょう。
手のケアに使用するアイテムはハンドクリームやネイルオイルの他に、顔に使用する化粧品も◎。特にひと塗りで水分と油分をバランスよく肌にあたえることができるオールインワンアイテムは、ハンドケアにも便利なアイテム。ぜひ試してみてくださいね。

【監修医師】久保田 潤一郎
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。

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