鏡を見るたび、頬や小鼻など、ぽつぽつ毛穴が目立っている気がする…その毛穴トラブル、加齢や体質のせいだと思っていませんか?いいえ、それだけではないんです!
今回は、毛穴トラブルのさまざまなパターンと、乾燥によって毛穴が目立つ仕組み、そして乾燥に対するケア方法まで徹底的に解説します!
毛穴しらずの美肌へ導くためのメイクポイントもしっかりお教えしちゃいますよ。
原因と対策をしっかりおさえて、気になる毛穴の開きの改善方法を覚えましょう!
乾燥による毛穴トラブルの特徴と原因
毛穴の目立ちが気になる人は多くても、実はそのタイプは様々。大きく分けて4つの毛穴タイプがあります。
乾燥による毛穴トラブルの特徴
<あなたの毛穴トラブルはどのタイプ?>
- 乾燥開き毛穴
- 皮脂開き毛穴
- 角栓詰まり毛穴
- 黒ずみ毛穴
また、乾燥は皮脂の過剰分泌の原因でもあります。乾燥を補おうとして皮脂分泌が活発になり、毛穴が押し広げられて開いてしまう「皮脂開き毛穴」や、皮脂が毛穴に詰まり、古い角質とともに角栓となってしまう「角栓詰まり毛穴」は、肌の水分と油分のバランスがとれていない状態の肌に起きがちな毛穴トラブルです。
さらにこの角栓詰まりは、空気に触れると酸化し、黒ずんで目立つ「黒ずみ毛穴」になったり、アクネ菌などの菌が繁殖することで、ニキビを引き起こすこともあるので要注意!
乾燥で毛穴が目立つ原因
毛穴トラブルの原因をたどると、乾燥に行き着くことがわかりましたね。これは乾燥による肌への悪影響が重なることで起きるもの。
肌の水分が不足すると、元から備わっている肌のバリア機能が弱まり、肌表面が硬くなって肌内部のうるおいがさらに失われていきます。肌のターンオーバーが乱れることで古い角質がうまく生まれ変わらなかったり、肌の奥ではハリが失われて肌のしぼみにつながったり…。このような乾燥による肌トラブルの連鎖のなかで、毛穴トラブルも起きているのです。
肌の乾燥は、誤ったスキンケアや肌への刺激によって起こります。
特に下記に心当たりのある人は、ぜひこの後にご紹介する「乾燥予防のポイント」もチェックしてみてください。
- 洗顔後、肌がつっぱることがよくある
- 毛穴ケアとして毛穴パックを使うことがある
- 角質ケアやスクラブなどによるピーリングを行うことがある
- 日中、乾燥を感じる
- 真夏以外は紫外線対策をしていない
さらに、保湿ケアが不足した乾燥肌は、肌のバリア機能が衰え、外部からの刺激にとても弱い状態。
紫外線によって肌がダメージを受け、さらなる乾燥の促進や、炎症、シミ、シワなどを引き起こすおそれもあります。
毛穴を目立たなくする乾燥予防のポイント
乾燥が原因で毛穴が目立っている場合、肌のケアを見直すことで改善が期待できます。
肌が乾燥してしまう前に、予防できるポイントやケアのコツをご紹介します。
過度な洗顔は避ける
毛穴に悩む人にとても多いのが、洗顔やピーリングをし過ぎて逆効果になっているパターン。洗顔は、肌の汚れと余分な皮脂のみを落とし、必要なうるおいは残すことが大切です。
クレンジングはぬるま湯で手早く、また洗顔料や石けんを使う場合は、よく泡立ててやさしく顔を洗うようにしましょう。たっぷりの泡をクッションにすることで、毛穴汚れを押し流しながら摩擦を抑えることができます。
セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン保湿成分の配合された石けんを使うと、洗顔しながらうるおい成分を補うことができます。
角栓ケア
毛穴に皮脂や汚れ、古い角質などが詰まって角栓になると、毛穴が目立つうえにざらつきも気になりますよね。そんな場合は、肌に負担をかけずに取り除くケアを試してみましょう。ワセリンを塗ってからホットタオルなどで温め、やわらかくしながら取り除くのがおすすめです。
肌に優しいオイル成分を配合したメイク落としで、くるくると優しくなでながらマッサージするのも効果的。角栓を取り除いた後は。開いた毛穴を引き締めるケアも忘れずに。
乾燥予防を徹底する
乾燥によって衰えた肌のバリア機能は、一時的な保湿ではなかなか改善しにくいもの。そこで取り入れたいのが「乾燥予防ケア」。
角層にじっくりと水分を与え続け、水分を長く肌の中に留まらせ、長時間うるおいが続くようなアイテムを使って、あらかじめ「乾燥を予防する」というケアです。
化粧水、ローションでたっぷりと水分を与えて肌をほぐし、美容液などで角層まで十分に浸透させ、肌の表面には乳液、クリームなどでフタの役割をする膜をつくり、水分が蒸発しないようにすることが大切です。
たくさんのアイテムを使うのは手間だし面倒…という方には1で簡単にケアできるオールインワンアイテムもおすすめ。手軽に乾燥予防ケアを取り入れることができます。
UVケアをする
乾燥した肌にさらなるダメージを与える紫外線。日差しが強くないからと油断せず、一年を通してきちんとUVケアをしましょう。
朝は、スキンケア時の最後に日焼け止めを塗る習慣をつけると、日常的な紫外線を防ぐことができます。布団や洗濯物を干す際のちょっとした日差しや、運転中に車内で浴びる日光も肌にとっては紫外線ダメージに変わりはありません。
また、UVケア成分が含まれた下地やファンデーションを使うと、メイクとUVケアを兼ねられて手軽に紫外線を予防できます。
真夏には帽子や日傘、UVカット手袋なども上手に利用し、肌の乾燥が進まないよう注意しましょう。
乾燥で目立ちがちな毛穴をカバーするメイクのコツ
さまざまな肌トラブルによって目立った状態の毛穴、なんとかして隠したいですよね。乾燥した状態の毛穴にはどのようなメイクをすればよいのでしょうか。
保湿成分配合のファンデーションを使用する
乾燥によって毛穴が目立つ状態の人は、肌のうるおい成分が不足しバリア機能が衰えています。そのような肌にはうるおいを与えつつ、肌に密着し、崩れにくいファンデーションを選びましょう。
パウダータイプは肌表面の皮脂を吸着し、より乾燥を進めてしまうこともあるので、リキッドや、クリーム、クッションタイプのファンデーションがおすすめ。肌のしぼみによる凹凸にも密着し、毛穴の影を目立たなくしてくれます。
特に植物オイルや美容液配合の高保湿ファンデーションなら、水分と油分のバランスを保ちながらメイクをすることができますよ。
UVカット処方のアイテムを使う
紫外線ダメージを防ぐ日焼け止めは、SPFの数値、PAの+の数に注意して選びましょう。
SPFは、肌の表面にダメージを与え、乾燥や炎症を生じさせる紫外線UVBを防ぐ数値、PAは、肌の深部の真皮に届くUVAをガードする基準を示します。
特にUVAは真皮に存在するコラーゲン線維やエラスチン線維、ヒアルロン酸などに損傷を与え、水分を蓄える働きを弱めて、肌からハリ、弾力を奪う元となります。肌のシワ、たるみ、しぼみに直結するので、毛穴悩みだけでなく、エイジングケアとしても重要なポイントです。
乾燥予防で毛穴レス肌に
毛穴悩みはまず原因である乾燥予防の徹底から!
洗いすぎや角質ケア、毛穴から無理やり角栓を押し出す……などの肌への刺激は乾燥を促進してしまうため避けましょう。適切な洗顔方法とたっぷりのうるおいを与えるスキンケアで十分なケアをすることが大切です。肌を長時間うるおわせ、バリア機能とターンオーバーが健やかな状態を保つことができれば、目立つ毛穴は少なくなっていくでしょう。
毛穴の凹凸を優しくカバーし、肌に負担を与えないメイクアイテムを上手に使いながら、毛穴の目立たないなめらか美肌を目指していきましょう。
【監修医師】
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医
杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。