乾燥には特に気をつけたいこれからの季節。自宅はもちろん、外出先でもしっかり乾燥の予防を心掛けてうるおいのある肌をキープしたいですよね。でも、「そもそもメイクの上から保湿できるの?」「メイクが崩れそう」とためらってしまう方も多いのではないでしょうか。 今回は、日中でもメイクを崩すことなく保湿ができるアイテムや、メイクの上からできる保湿テクニック、アイテムの使い方についてご紹介します。持ち運びしやすいものや肌悩み、好みの使用感に合わせてアイテムを選んでみましょう。
メイクの上から保湿できる主なアイテム
まずは、メイクの上から保湿するのにおすすめのアイテムをご紹介します。様々な種類がありますが、各アイテムの特徴や違いをチェックして、自分に合ったアイテム選びの参考にしてみてください。
ミスト化粧水
メイク直しに手軽に使えてしっかりうるおいを与えてくれるアイテムとして、まず挙がる人気アイテムではないでしょうか。 ミストタイプの化粧水は、水分を主としているスプレータイプの化粧水。ミスト化粧水の中には、微細な保湿成分が配合されたアイテムもあり、1プッシュ顔に吹きかけるだけで、メイクを崩さずに顔にすばやくうるおいを届けてくれます。 また、保湿効果だけでなく、崩れを防ぐメイクキープ効果も期待できるので、オフィスでの化粧直しにも重宝します。外出の際には、ポーチに入れておきたい保湿アイテムです。
乳液、クリーム
保湿といえば、こちらも外すことはできないアイテムです。 肌の水分を閉じ込めて、うるおいをキープする役割を持つ乳液とクリームは、しっとりタイプやさっぱりタイプなどのテクスチャー、香料や配合成分もさまざまな種類があります。自分の肌状態に合わせて、使い心地や香りなど好みに合ったものを選ぶようにするといいでしょう。 ただし、乳液もクリームもミスト化粧水よりは油分が多いため、メイクの上に塗ると一部化粧崩れが起こる場合があります。できるだけ化粧直しの際に用いる使い方がおすすめです。
ジェル
今は、メイクの上から保湿ケアができるジェルも販売されています。ローションのように水分量も多いジェルは、ミスト化粧水よりもうるおいが豊富。 また、油分が少なく水分量が多いため、乳液やクリームよりもベタつかず、さっぱりとした軽いつけ心地が特徴です。特に、ベタつきが苦手な方や夏の暑い時期の使用などにおすすめのアイテムです。 また、化粧水や乳液、クリームなどの役目も果たす、全身に使えるオールインワンジェルなど、便利な商品も販売されているので、使い心地やコスパなどもチェックして自分に合ったものを選ぶといいでしょう。
スティック美容液
美容液には、美容液の成分をスティック状にしたスティック美容液などもあります。 サイズもコンパクトなので、外出時に気軽に持ち歩いて、使う際にはさっと取り出せるのはもちろん、乾燥が気になる部分をメイクの上からピンポイントで保湿することができるのも便利。 さらに、スティックタイプはメイク崩れもしにくいので化粧直しもきれいにできます。マスク着用が習慣となっている今、これがあればマスクによる気になるお肌のカサつき対応も簡単にできて安心。ぜひメイクポーチに1本、忍ばせておきたいおすすめアイテムです。
バーム
ここ数年、リップクリームやスキンケアアイテムとしても注目度が高まってきているバーム。油分を豊富に含んだ、濃厚なテクスチャーが特徴の軟膏タイプのアイテムで、保湿効果が高いといわれています。 乾燥している場所にひと塗りで油分を足しやすく、カサつきや粉吹きなど、乾燥が目立つ場合のケアに適しています。顔だけでなく、唇や髪、ひじなど、全身の乾燥しやすい部分のケアができるもの、オーガニック仕様のもの、そして香りの異なるものなどさまざまなものがあるので、選べる種類の豊富さも魅力の1つです。 サイズもコンパクトで持ち歩きにも便利。香り違いのバームをいくつか揃えて、気分に合わせて日々使い分けるのもいいかもしれません。
メイクの上から保湿できるアイテム選びのポイント
メイクの上から保湿できるアイテムにもさまざまなものがありますが、種類豊富な分、選ぶのに悩むことも。 ここでは、アイテムを選ぶ際のポイントについてご紹介します。
しっとりorさっぱり
各アイテムは素材や配合量なども違うので、アイテムによって保湿力や使い心地が異なります。アイテムを選ぶ際には、メイク後の自分の肌の状態に合わせて、うるおいバランスを整えることができるものを選びましょう。 また、使用されている保湿成分にも注目しましょう。セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸、プロテオグリカンなどは、肌にうるおいをもたらす代表的な保湿成分です。こうした保湿力のある成分が配合されているかをしっかりチェックして、乾燥を予防できるアイテムを選ぶのがいいでしょう。
全体orピンポイント
顔全体を保湿したい場合には、一度に広範囲に吹きかけることができるミスト化粧品が手軽で便利。ただし、もしも乾燥が目立つ場合は、ジェルや乳液、クリームなどのより保湿力の高いものでカバーをするのがいいでしょう。 また、ピンポイントの部分ケアを行う場合は、スティック美容液、バームなどが使いやすくておすすめです。
メイクの上から保湿するコツ
メイクの上からの保湿となると、メイクが崩れないように気をつけなければいけません。ここでは、メイクの上から保湿をするためのコツやポイントをご紹介します。
ミスト化粧水は均一に顔へ吹きかける
手軽に使えるミスト化粧水ですが、うまく保湿をするポイントは、顔全体をしっかり保湿できるように全体に均一に吹きかけること。 吹きかける際は、ミスト化粧水を顔から2~30cmほど離して行いましょう。全体に吹きかけた後のタイミングで、ハンドプレスをして化粧水をしっかり肌になじませ浸透させると保湿効果が高まります。
ジェル、乳液、クリーム、バームは少しずつ塗布する
化粧水よりもテクスチャーがしっとりしている、ジェル(ゲル)、乳液、クリーム、バームは、少しずつ顔に塗布するのがポイントです。 手のひらに適量を摂り、少量ずつ顔に乗せたら、トントンと指先でなじませましょう。ただし、指で伸ばすと、せっかくのメイクが崩れてしまうおそれがあるので、乳液タイプなどの油分が多くて伸ばしにくいものは無理に伸ばさず、ティッシュオフをして抑えるようにしましょう。
美容液スティックはティッシュオフ後に使う
美容液スティックを使う際の注意点は、スティックを使う前に、ティッシュで余分な皮脂を取り除いておくこと。メイクの油分がのった状態だと、美容液を塗った時にヨレてムラになりやすくなってしまいます。 ティッシュを使って軽く抑え、油分をオフするようにしましょう。また、美容液を塗る際は、指に少し取って塗るか、もしくは乾燥が気になる部分に直接スティックをつけましょう。塗った後、もしメイク崩れが気になる場合は、指でトントンとつけて、やさしくなじませるといいでしょう。
メイクをしていても、お肌の乾燥予防は忘れずに!
秋冬の乾燥という季節的なものだけではなく、暖房や冷房の効いた室内など、お肌はいつも乾燥しやすい状況にあります。加湿器による湿度の調整や、朝晩のお手入れだけでは長時間のうるおいが保ち続けられない場合、さまざまなケア方法を試してみるのも良いでしょう。 特に乾燥肌や敏感肌の場合、乾く隙を与えると肌荒れに直結します。日中の肌を乾かさないようにするには、長時間肌に水分を与え続ける乾燥予防処方のアイテムがおすすめ。朝のスキンケア以降、日中の肌を乾かさず、乾燥状態を予防してくれます。 一時的な保湿でのケアの場合は、メイク後の肌状態に十分注意をして、できるだけこまめにうるおい補給やサポートケアをしてあげることが大切です。今回ご紹介した乾燥対策を参考に、ぜひ日々の乾燥ケアを実践してみてくださいね。
【監修医師】
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医
杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。